「SAND LAND: THE SERIES」「コードギアス 奪還のロゼ」「異修羅」「戦隊大失格」豪華声優陣集結!【AnimeJapan 2024/ディズニープラス 2日目】
2024年3月27日 10:30
世界最大級のアニメイベント「AnimeJapan 2024」(パブリックデイ)が3月23日・24日の2日間、東京ビッグサイトで開催された。ディズニープラスが出展したブースでは、両日、スペシャルステージが行われ、2日目となる24日には、「SAND LAND: THE SERIES」、「コードギアス 奪還のロゼ」「異修羅」「戦隊大失格」から豪華な声優陣が登場し、作品をアピールした。
鳥山明さん原作の「SAND LAND: THE SERIES」からは、主人公・ベルゼブブ役を務めた田村睦心をはじめ、共演する小松未可子と村瀬歩が登場した。本シリーズは、鳥山さんの名作コミックを長編アニメ化した「SAND LAND」(2023)に、映画では描ききれなかったカットや原作の名シーンを追加した「悪魔の王子編」と、鳥山さん本人が20年越しに考案した映画版に続く“新章”「天使の勇者編」で構成されている。
田村は、「水不足という深刻な話ですが、魅力的なキャラクターがいることで、ストーリーが軽快に進んでいきます。優しい心を持っている味方だけでなく、敵にも意外とわかってくれる人たちがいるので、見ていてグッとくる、捨てたもんじゃないなという気持ちになります」と、物語の見どころを語る。演じるベルゼブブの魅力については、「こんなに心優しくて、人や生物のことを思っていて、素直な子がいるんだなって。こんな息子がほしいです!」と熱弁。ゲスト、観客も大いにうなずいていた。
緑豊かなフォレストランドを舞台にした「天使の勇者編」から、新たに登場する少女・アン役の小松は、「舞台が砂漠なので、一見映えない感じがしますが、物語が始まると、心が揺さぶられてワクワクが止まりません。人間や悪魔という枠を超えて、それぞれの中身を見ているような作品です」とアピール。同じく、「天使の勇者編」から参加する天使・ムニエル役の村瀬は、「周りから『ムニエル~!』と声をかけられることで、自尊心が育ちまくっているようなキャラクターなので、登場シーンからちょっと癖のある感じが詰まっていて、楽しいなと思いながら、お芝居をしていました」と、キャラクターの魅力を語った。
続いて声優陣は、本作の推しポイントを発表する企画「ここが推せる! 私が思う、SAND LAND 推しトーーク!」に参加。「ベルゼブブの『自分は自分のやりたいようにする、だからお前らも勝手にすればいい』というところが、男の中の男でかっこいい」(田村)、「ベルゼブブの披露するワルエピソードが可愛くて、むしろしっかりとしている。私の方がワルだったかも」(小松)と、自身の“推し”ポイントを熱心に語った。
また、ベルゼブブが“ワルの中のワル”という設定にちなんで、声優陣も各々のワルエピソードを披露。「夜中ポテチ!!」(田村)、「トイレットペーパー、ちょっと残す」(小松)、「今日朝早いスケジュールなのに、朝4時に寝てやった」(村瀬)と、ベルゼブブ顔負けのエピソードを披露し、会場は笑いの渦に。最後に、田村は「本当に面白い作品なんです。色々語るよりも、ディズニープラスで見ていただければ、わかっていただけるので、ぜひご覧ください! みんな、見ないとワルだぜぇ!」とベルゼブブ風のセリフも交えて、大盛況のステージを締めくくった。
「SAND LAND: THE SERIES」は、ディズニープラス「スター」で世界独占配信(第1話~第7話を配信中。以降第8話からは毎週水曜に1話ずつ配信)
神聖ブリタニア帝国が圧政を敷く世界を舞台に、絶対遵守の力「ギアス」に翻ろうされる人々の姿を描く「コードギアス」シリーズ。本作のプロデューサーを務める谷口廣次朗の呼び込みで、主人公の“ナナシの傭兵”として知られる傭兵兄弟の弟ロゼ役の天﨑滉平、ロゼの兄アッシュ役の古川慎、そして、大橋誉志光監督がスペシャルステージに登場した。
自身が演じる役どころについて、天﨑は「ロゼ自身、日本人がネオ・ブリタニア帝国に虐げられていることを良く思っていない、という部分が、ひとつのポイントだと思います。これ以上は言えませんが(笑)」と、意味深なコメント。これに対し、古川は「アッシュは口数が少なく、物騒なところもあるんですが、意外と動物が好きだったりするというギャップもあるので、そういったところも楽しく演じさせていただきました」と、アフレコを振り返った。
続いて「それぞれが思う、コードギアスの魅力!」というテーマトークでは、天﨑が「シリーズを通して、登場人物たちのボタンの掛け違いに、ずっとやきもきしながら見ていました。自分が登場人物たちに、全部教えてあげたいくらい(笑)。でも、その展開があったからこそ、コードギアスをずっと大好きでいられて、『コードギアス 奪還のロゼ』も生まれたのではないかと思います」と熱弁。古川は「本作で新しい歴史のぺージが、また増えていきますが、そこで描かれるものは、これまで積み重なってきた作品を見ていると、より楽しんでいただけると思います」と語った。
そして、「もしも、ギアスを手に入れるなら?」という質問では、古川が「無性に俺の声を聞きたくなってしまう“ギアス”がほしいです。オーディションでまた声を聞きたいと思わせ、オファーを取りまくり、世界中からモテモテに。ただ、声を覚えられてしまうので、プライベートがなくなってしまうのが弱点ですが(笑)」と壮大な夢を語り、会場を沸かせた。
最後に、天﨑は「作品に関わっている皆が、愛と熱量を持って参加しています。アフレコ、製作現場の熱量も高く、本当に血のにじむような努力で作り上げた作品となっています。ディズニープラスでの配信開始後、皆さんと一緒に『奪還のロゼ』について、たくさん語れる日を心待ちにしています!」とファンに向けて、熱いメッセージを送った。
「コードギアス 奪還のロゼ」は、5月10日の第1幕上映を皮切りに、6月7日から第2幕、7月5日から第3幕、8月2日から最終幕がそれぞれ4週間限定でロードショー。ディズニープラスでは、全12話が6月下旬から、世界独占配信される。
地平の全てを恐怖させた魔王が、何者かによって打ち倒された世界を舞台に、あらゆる力の頂点を極めた“修羅”たちが、最後に残るただひとりの真の“勇者”を決めるため、さらなる戦いを繰り広げるバトルファンタジー。最終話を終えたタイミングでのスペシャルステージには、梶裕貴(柳の剣のソウジロウ役)、上田麗奈(遠い鉤爪のユノ役)、森久保祥太郎(夕暉の翼レグネジィ役)が登場した。
梶は「キャラクターを深掘りして描いているので、彼らが衝突したときも、誰かひとりに肩入れするのではなく、『この人が言っていることもわかる』という正義同士がぶつかっていくところです」と、本作の“最強”ポイントを熱弁した。
また、上田が「時間をかけてキャラクターの紹介をした上で、怒涛の展開を迎えるので、心をグッと掴まれます。それぞれの関係性や秘めていた思い、だからこその胸を打たれるような、どうしようもなさなど、登場人物たちの人間模様が、最強ポイントだと思います」と熱っぽく語ると、森久保は「台本に出てくる漢字が最強に難しいです(笑)。難しいなと思いながら、毎回読んでいました」と、ジョーク交じりに述懐した。
自分の通り名&イメージポーズを発表する「異修羅的自分の通り名! 〇〇のダレダレ!」の企画コーナーでは、上田が「猫好きの 上田麗奈」と可愛らしい猫ポーズを披露。梶は「泣く子も黙る 梶裕貴」と子どもを抱えるポーズで回答し、自身の子育てエピソードも語った。すると、そんな梶に対して、「出会った頃は、僕が梶くんをあやしていましたけどね(笑)」と、同じく抱えるポーズで森久保が返し、会場に集まったファンは大爆笑していた。
続いて、自身の最強ポイントを競う「異修羅 最強自慢選手権」では、森久保が「ハプニングの神からの愛され方が最強です」と回答。「家の玄関を開けたら、工事で道路が無くなっていたり、股関節に生き霊がついたこと、皆さんあります(笑)? 言えないやつはなくて、一周回って面白い話になるハプニングが多いですね」と、再び笑いを誘った。
先日には、第2期始動が正式決定したばかり。最後に梶は「第1期をご覧いただいたら分かりますが、まだまだ、ここから物語が動きます。このキャラクターたちが出会ったらどうなるのか、というエピソードも満載ですので、ぜひ注目して見てほしいです。これから見るよという方も、ディズニープラスでいつでも見ていただけますので、原作・アニメ両方を応援していただけると、うれしいです!」と、ファンに向けてメッセージを送った。
「異修羅」は、ディズニープラスで独占配信中。
2日目のスペシャルステージ、ラストを飾ったのは、「五等分の花嫁」の春場ねぎ氏による異色のヒーローバトルをアニメ化した「戦隊大失格」だ。定められた運命に抗い、強者に立ち向かう主人公・戦闘員Dと、理想のヒーロー像とは大きくかけ離れた大戦隊「竜神戦隊ドラゴンキーパー」との対決を描く本シリーズ。主人公・弱小戦闘員D役の小林裕介、桜間日々輝役の梶田大嗣、錫切夢子役の矢野優美華が、大きな拍手に迎えられ、登場した。
司会者からネタバレ注意の警告が出るなか、小林は「アンチヒーロー作品は、いろいろあると思いますが、本作はヒーローに立ち向かうのが弱小戦闘員なので、力の差は歴然というなかで、戦隊を倒すために、主人公がどう立ち上がっていくのかワクワクしました」と熱弁。「弱いキャラクターが強くなっていく王道の物語では、周りの仲間に恵まれ育まれていくことが多いと思うのですが、彼は基本、仲間がいない状態なので、成長の過程も、ほかに類を見ないと思います」と、魅力を分析した。
作品のキーワードでもある、ヒーローと怪人が毎週末に行う戦闘パフォーマンス「日曜決戦」について、梶田が「自分たちには、まさに今日(3月24日)が日曜決戦です(笑)」と会場を沸かせる一方で、矢野は「作中の街中に広告がたくさん出るのですが、それぞれの広告とヒーローが紐づいています。監督の遊び心が詰まった小ネタなので、ぜひ、日曜決戦のシーンを見てほしいです。1話のなかでも、1番見応えがあると思います」と、作中のこだわりを語った。
続いて、怪人の擬態能力にちなんだ「もしも擬態できるのなら!」のコーナーでは、矢野が「小林裕介さんに擬態したい!」と回答。その理由について、「たくさんの作品で主役を演じられているので、忙しさや、いろいろな作品に出る経験をしてみたい。裕介さんが普段しない悪いことをやって、知らぬ存ぜぬを貫きたい(笑)」と、まさかの企みを明らかにした。
また、ディズニープラスでの世界配信について、小林は「ヒーロー作品は、全世界で好かれるジャンルなので、アンチサイドを主人公として描いた本作を、海外の方がどう受け止めるのか、とても気になります。また、アニメと音楽の親和性も高く、キャラクターの心情に合わせて、音楽が変化していくので、音楽にも注目してほしいです」と、大きな期待を寄せた。
最後に、矢野は「PVを見ていただければ分かる通り、本当に面白いので、だまされたと思って、絶対に見てください。海外の方も含め、絶対に後悔はしないので、ぜひ、楽しみにしていただければと思います」とアピールした。
「AnimeJapanのステージに立つのが夢だった」という梶田は、「『戦隊大失格』を背負って立てたことを、本当にうれしく思います。ドキドキワクワクしていますが、皆さんの元に届いてからが作品の始まりだと思いますので、ぜひ最終回まで、一緒に楽しんで盛り上がって行きましょう!」と呼びかけた。小林は「監督が特撮に精通しているので、戦闘シーンやカメラワークがかっこいいんです。目で見て楽しめることも間違いないですが、そこに流れる音楽や、個性豊かなキャラクターを演じる声優の方々も素晴らしいので、ぜひ応援していただけたら、うれしいです」と、思いのこもったメッセージを発信した。
「戦隊大失格」は、4月7日からディズニープラスで全話見放題・世界独占配信される。
「ディズニープラス」スペシャルステージ(2日目)の様子は、YouTube(https://youtube.com/live/plWt4HjTNns)、ニコニコ生放送(https://live.nicovideo.jp/watch/lv344315436)で、5月12日までアーカイブ配信される。
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