【すべてが見える】IMAXで「デューン 砂の惑星 PART2」体験したら、自分の存在が“砂の一粒”に思えるくらい没入した話、聞いて!
2024年3月6日 00:00
「デューン 砂の惑星 PART2」(3月15日公開)のIMAX日本最速試写会が、東京・グランドシネマサンシャイン池袋で開催されたので、映画.comも参加いたしました。
第94回アカデミー賞で6冠に輝いたSF超大作「DUNE デューン 砂の惑星」の続編。砂漠に覆われ、巨大砂虫サンドワームが支配する惑星を舞台に、前作で、敵対するハルコンネン家の陰謀で父親を殺され、全てを失った砂漠の王子ポール・アトレイデスの復讐と運命の恋、そして、宇宙の命運をかけた最終決戦が描かれます。主演はもちろん、ティモシー・シャラメ。ドゥニ・ビルヌーブ監督も続投しています。
そんな本シリーズは、IMAXで上映することを念頭に、IMAX認証デジタルカメラを使用して撮影されているわけで、そりゃもう見るならIMAX一択でしょ! ただ、前作もIMAXで鑑賞している身なので、「すごいのは知ってるし、まあ、お手並み拝見させてもらうわ」という、理由なき上から目線で客席につきました。
本編の上映が始まると、早速、高飛車だった自分を恥じ、心のなかでスクリーンに向かって「ごめんなさい、なめてましたっ!」と平謝りしておりました。はあ、愚か……。そして、前作「DUNE デューン 砂の惑星」の最後のセリフ、チャニ役のゼンデイヤが発した言葉を思い出すのです。
This is only the beginning.「驚くのはまだ早い」
そう、まさに前作は序章。「デューン 砂の惑星 PART2」で初めて、物語が大きく動き出すのです。いよいよ“砂の惑星”が物語のメインステージになったことで、没入感は前作をはるかに超え、恐怖さえ感じさせる砂漠の“圧”、それを形作る砂の粒子の“繊細さ”、その両者が生み出す巨大なイメージの洪水(砂嵐?)に飲み込まれる感覚でした。よく、IMAXの没入感を「まるで自分もその場にいるかのような感覚」と表現することもありますが、もうそんなの超えて、自分の存在が“砂の一粒”のちっぽけな存在に思えるほど。これほど、映像と自分が一体化してしまうとは、なんとも神秘的な感覚なのです。
もちろん、IMAXの魅力は没入感だけではありません。いよいよ、物語が本題に突入した「デューン 砂の惑星 PART2」は登場人物が一気に増え、画面内もハンパない情報なのですが、映像の鮮明度、色彩のコントラスト、光の強弱がとにかく適格で、大げさじゃなく「すべてが見える」のです(モブシーンの解像度も異常!)。実は、本作は、目には見えない信仰や預言を題材にしており、この「すべてが見える」という感覚は、作品のテーマとしても非常に重要なので、ぜひ注目してください。
また、特に息をのんだのは、すでに予告編でもチラっと登場しているモノクロで撮影されたシーン。内容には触れませんが、この数分間の映像だけでも「デューン 砂の惑星 PART2」は、IMAXで見る価値があります。絶妙なバランスが生み出す、白を基調にした美しくも残酷な映像世界は、もはや現代アート。「白って200色あんねん」って、本当なのかも……。そんな言葉も頭をよぎる名シーンであり、IMAXの魔法が本領を発揮しています。
何より、どうしてもお伝えしなければいけないのは、「デューン 砂の惑星 PART2」が控えめに言って傑作・オブ・傑作だということ。わたしは「ロード・オブ・ザ・リング」三部作に続き、「デューン 砂の惑星」シリーズも、今後撮影が予定されている第3弾が、アカデミー賞を総なめするのではないかと、期待しているのですが、ひょっとすると「デューン 砂の惑星 PART2」がいきなり作品賞を受賞するかも……と心が踊っています。
映画ファンの皆さんに、こんなこと言うのは変ですが、もしも2024年、映画を1本しか見られないなら、「デューン 砂の惑星 PART2」、これだけで大丈夫です。もちろん絶対IMAXで体験していただきたいです。今回のIMAX日本最速試写会では、グランドシネマサンシャイン池袋IMAX (12Fフロア)の客席後方「n列」で鑑賞しましたが、やはり、初見は後方がおすすめです。劇場公開が始まったら、早速おかわりする予定ですが、次回は、あえての前方“砂かぶり席”を選ぶつもり。また、砂の一粒になります……。
「デューン 砂の惑星PART2」は、3月15日全国公開。3月8、9、10日の3日間限定で、IMAX、Dolby Cinemaの合計60館にて先行上映が実施される。
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