森山未來が37歳の化け猫に 日仏合作アニメ「化け猫あんずちゃん」7月公開 山下敦弘、久野遥子がダブル監督
2024年2月22日 07:30
熱狂的ファンを持ついましろたかし氏による同名漫画を原作とするアニメーション映画「化け猫あんずちゃん」が2024年7月公開される。このほど、新ビジュアルと超特報映像(https://youtu.be/_efHmCt9FLQ)が披露された。
子猫の時に拾われ、10年たっても20年たっても死なず、気が付けば30年以上生き、人の言葉も話すようになっていた化け猫あんずを主人公にした物語。「リンダリンダリンダ」(05)や「カラオケ行こ!」(23)などの山下敦弘と「花とアリス殺人事件」(15)にロトスコープディレクタとして参加した気鋭のアニメーション監督久野遥子がダブル監督を務める。
また、キャスト(声と動き)として化け猫のあんずちゃん役は俳優の森山未來。森山があんずちゃんを実写映画と同じように演じ、撮影。その映像から動きや表情のエッセンスを抽出しアニメーションのあんずちゃんとして動きや表情が表現されている。また声も撮影時の音声がそのまま本編に使用し、他のアニメーション作品とは一線を画す自然でリアルなやりとりを生んでいる。
鬱屈した思いを抱え、あんずちゃんと出会い変わっていく少女“かりん”を山下監督の「1秒先の彼」(23)でもフレッシュな魅力を発揮した五藤希愛(のあ)が担当する
本作では、実写で撮影した映像から動きや表情を抽出してアニメーションにするロトスコープの手法を採用。まず山下監督を中心に実写として撮影し、その映像をもとに久野監督が中心となり生き生きとしたアニメーションを制作。実写で役者が演じた登場人物たちはその魅力を活かしながら、久野監督デザインによるキャラクターに変貌をとげ、ロトスコープならではの生き生きとした動き・表情で動き回るアニメーションとなる。実写とアニメそれぞれに第一線で活躍する二人がタッグを組んだ、この作品だけのケミストリーを楽しめる。
「クレヨンしんちゃん」や「ドラえもん」で知られ、「窓際のトットちゃん」など繊細な芝居を得意とするシンエイ動画と、23年カンヌ国際映画祭で短編パルムドールを受賞した「24(原題)」など世界が注目するスタジオであるフランスのMIYUプロダクションの共同制作による初の長編アニメ作品となる。
久野監督は、多摩美術大学在学中に制作した短編アニメーション「Airy Me」が第17回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門新人賞を始め多数の受賞、海外映画祭での上映で注目を集め、アニメーション作家として活躍する傍ら、商業アニメーションではTVアニメ「宝石の国」「BEASTERS」「映画クレヨンしんちゃんシリーズ」などでも演出、絵コンテ、原画などを担当する気鋭のクリエイター。みずみずしさ溢れる豊かな人物やキャラクターの表現力で、海外でもその才能が注目されており、フランスからのラブコールを受ける形で今回の日仏合作の運びとなった。
■森山未來
コロナ禍真っ只中の夏の日。
山下敦弘監督、いまおかしんじ脚本で映画を撮るという。
10年ぶりの懐かしくも嬉しい座組である。
そして久野遥子監督によって、ロトスコープ・アニメーションになると聞く。
実写からアニメに?それもおもしろそうだ。
原作はいましろたかしさんの「化け猫あんずちゃん」。森山はあんずちゃん。
…森山の造形はほぼ跡形もなくなるんだな。でもフランス×日本合作の実験的で楽しそうな座組だし、あんずちゃんよろしく、ゆるゆると夏休み気分で行ってみるか!
それが東宝の配給による夏休み映画になるらしい。
青天霹靂、棚からぼたもち…いやいろいろ失礼かもしれないけれど、正直びっくりである。
まぁ、そんな個人的な成り行きはともかく、楽しんでもらえたら幸いです。
かりん役で出演が決まったとき、嬉しくて、思わず飛び跳ねて喜びました。
同時に私にできるだろうかという不安もたくさんありました。
なぜなら、台本を初めて読んだとき、「えっ!私以外ほぼ妖怪?」と驚きましたから(笑)。
今回の作品で、森山さんと同じシーンを経験させて頂けたことが、私にとって何よりも大変貴重で、幸せな時間でした。
劇場公開がとっても待ち遠しいです。
学生のころ偶然本屋でいましろたかし先生の漫画を見つけて、なんて実直に人間を描いているんだと衝撃が走りました。なので「化け猫あんずちゃん」の監督オファーは本当に嬉しかったです。
ロトスコープは実写映像を元に絵を描く手法な為、リアルな身体表現のために使用することが多いのですが、私はお芝居の魅力を表現することにも向いていると思っていました。
山下監督が映し出す温度のあるお芝居を冷ますことなくアニメーションで再構築する体験は贅沢で痺れました。
そして、Miyu Productionsによって描かれた美術と色彩は、見慣れた日本の風景をこんなに新鮮な景色にするのだと驚きました!
そんな風景を生き生きと動き回るあんずとかりんをぜひ劇場で体感してください!
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