リリー・フランキー×錦戸亮×木村多江×高梨臨「コットンテール」映像初公開 亡き妻の願いを叶えるため、英・湖水地方へ
2024年1月31日 06:00

リリー・フランキーが主演し、錦戸亮、木村多江、高梨臨が共演する日英合作映画「コットンテール」の予告編(https://www.youtube.com/watch?v=jVEbhqNgvGc)、ポスター、新場面写真、キャストのコメントが一挙お披露目。映像には、「イギリスのウィンダミア湖に遺灰を撒いてほしい」という主人公の亡き妻の最後の願いが切り取られている。
本作は、東京と、イギリスで最も風光明媚なリゾート地として名高いイングランド北西部に広がる湖水地方・ウィンダミアを舞台に、家族の愛と再生を紡いだロードムービー仕立てのヒューマンドラマ。学生時代にオックスフォード大学と早稲田大学で日本映画を学び、日本に造詣が深いパトリック・ディキンソン監督が、自身の母親を看取った経験を元に脚本を執筆した。その脚本に深く共鳴したというフランキーを主演に迎えた本作は、2023年に開催された第18回ローマ国際映画祭で最優秀初長編作品賞を受賞した。

60代の作家・大島兼三郎(フランキー)の最愛の妻・明子(木村)が、辛い闘病生活の末に息を引き取った。埋めようのない喪失感に打ちひしがれた兼三郎は、生前の明子が寺の住職に託した1通の手紙を受け取る。そこには、明子が子どもの頃に訪れたイギリスのウィンダミア湖に、自分の遺灰を撒いてほしいという最後の願いが記されていた。

兼三郎は遺言を叶えるため、長らく疎遠だった息子・慧(トシ/錦戸)とその妻・さつき(高梨)、4歳の孫・エミとともにイギリスへ旅立つ。しかし、互いにわだかまりを抱えた兼三郎と慧はことあるごとに衝突。さらに兼三郎には、慧に言えない明子とのもうひとつの約束があった。単身ロンドンから湖水地方に向かった兼三郎は田園地帯で道に迷い、途方に暮れる羽目に。やがて兼三郎は亡き妻に導かれた旅の果てに、人生で最も大切なことと向き合っていく。

明子の葬儀のシーンから始まる予告編では、イギリスに到着し、愛おしそうに明子の遺骨に語りかける兼三郎、父と分かり合えずに涙を流す慧が映し出される。さらに、若年性アルツハイマーで、家族のことも自分のことも分からなくなっていくことに強い恐れを抱く明子の姿も。現在のイギリスと過去の東京を行き来しながら、兼三郎の明子への深い愛と後悔が映し出される。今際の際の明子を思い出しながら、「約束したんだけどなあ……母さんを守ってあげられなかった」と涙を流す兼三郎が、明子と交わした秘密の約束が気になる仕上がりだ。
ポスターには、自転車に乗る兼三郎を活写。新場面写真には、明子が幸せを願ってやまない兼三郎と、慧ら家族の姿が写し出されている。

さらに、本作で長編デビューを果たしたディキンソン監督に寄せたキャストのコメントもお披露目。脚本を読んで出演を決めたフランキーは、「過去に同じテーマの短編を撮っていたり、日本を舞台にした介護の問題を10年近く考えていたなど、“家族の介護”は監督にとってライフワークなのだと思います。だからこそ僕たちがどう監督に協力していくことができるかを考えていました」と語る。さらに、最後のある重要なシーンについて、次のように明かす。
フランキー「ネタバレになってしまうのであまりお話しできないのですが、監督からは明確な演技の指示がなかったんです。『考えないでください』と。撮影の時に『本当にこれで良いのかな』と不安もありましたが、緊張感を持ってほしかったのだと思いますし、兼三郎の行動や気持ちを明確にしてしまうと、このドラマの本質が変わってしまうという意識がありました。『無』でいてほしいという監督の正解に即して演じることが正解で、分からない方がいいのだと思った」

最愛の母を亡くすという同じ喪失感を持ちながら、父と衝突する慧を演じた錦戸は、「僕自身、海外の映画監督と撮影に臨むのは初めての経験でしたが、日本語が堪能な監督で、コミュニケーションもとっていただき、優しい空間での撮影でした。イギリスでの撮影期間中、毎朝お米を炊いて、自分のお昼用におにぎりを作っていたのですが、そのおにぎりもおいしいと言って食べてくれました。日本、英国双方共に、その場所でしか見られないとても綺麗な映像で繋がれた映画です。撮影期間はコロナ禍真っ最中でしたが、少しずつ近づく心の距離や、静かに温かく進んでいく物語を是非劇場でご覧ください!」とコメントを寄せた。
若年性アルツハイマーに冒される明子役の木村は、「難しい役でしたが、才能溢れるパトリック監督との時間は、繊細なリハーサルを重ねた、俳優に寄り添ったもので、このように仕事ができたことは本当に幸せなことでした。そして、映画にも間違いなく、その繊細さが紡ぎ出され、悲しくも優しい普遍的な愛が流れています。監督の人を見る優しいまなざしが、見るものの心に沁みる何かを、そっと残してくれる、そんな映画です」と、パトリック監督への信頼をにじませる。

すれ違う兼三郎と慧に、話し合うことを勧めるさつき役の高梨は、「映画『コットンテール』がついに公開される事をとても嬉しく思っております。日英合作作品ということで、撮影でイギリスのロンドン、そして湖水地方にも行かせていただきました。夏のイギリスは、空気も景色も本当に素敵で、そこにイギリス人のパトリック監督が見る、日本の世界観も重なって、また新しい日本の景色も見ることができました。監督は役者に寄り添ってくれて、とても心の優しい監督でした。その温かさがこの映画の温かさを作り出してくれているのではないかと感じました。見てくださる方々の心にも届いてくれたら嬉しいです」と、願いを込めた。
「コットンテール」は、3月1日から東京・新宿ピカデリーほか全国公開。
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