江口のりこ、中条あやみ、笑福亭鶴瓶が“ツギハギだらけの家族”に! 「あまろっく」4月公開 主題歌はユニコーン
2023年11月8日 07:00
物語は、人生に燻っている実家暮らしの優子(江口)の元に、町工場を経営する父・竜太郎(鶴瓶)が、とてつもなく若い再婚相手の早希(中条)を連れてくるところから動き出す。年齢、価値観が異なる39歳の娘と20歳の義母の共同生活は、想定外の連続。コミカルな会話劇に加えて、バラバラだった家族が様々な現実に立ち向かうなかで1つになっていく姿を描く。
江口が演じるのは、人生を仕事に捧げてきたが、理不尽なリストラで失業した39歳の近松優子。中条は優子の父・近松竜太郎の再婚相手となる20歳の早希役で、江口とともに主演を務める。鶴瓶は、正反対の2人をつなぐ竜太郎役を担う。「人生に起こることは何でも楽しまな」を口癖にご近所さんと遊んでばかりの竜太郎だが、突然再婚すると言い出し、早希を連れてくる。自分よりもはるかに若い義母を受け入れられない優子をよそに、竜太郎と早希との想定外の共同生活が始まる。
江口、中条、鶴瓶はともに関西出身。本作が長編映画第二作目となる中村和宏監督がメガホンをとり、尼崎に住む家族と地域の人々の心の機微を丁寧に映し出した。主題歌は、「ユニコーン」が本作のために書き下ろしたオリジナル曲「アルカセ」に決定。作詞を奥田民生、作曲をABEDONが担当し、能天気だが温かみがあり、“家族の支柱”となる鶴瓶の役柄をイメージして作り上げた。
タイトルの「あまろっく」は、“尼ロック”という愛称で呼ばれる「尼崎閘門(あまがさきこうもん)」(兵庫県尼崎市)から付けられたもの。船舶が通航できる巨大な閘門で、尼崎市の「0メートル地帯」に海水が流れ込むのを防いでいる。小6まで尼崎で育った中村監督は、「(尼ロックは)尼崎市民でも知らない人がほとんど。なんのアピールもせずただそこにいるだけで家族を守っている不器用な父親のようだと思った」と語り、「阪神淡路大震災からまもなく30年をむかえる節目で、苦境の中から立ち上がる家族の姿を伝えたい」とコメントを寄せた。
キャストとスタッフのコメント全文は、以下の通り。
尼崎の街で、鶴瓶さんと中条さんと家族として過ごせた日々は、とても温かく素敵な時間でした。
この映画に出てくる家族の形はいわゆる普通と掛け離れていて、キレイな家族の形とは言えないのかもしれないです。
家族ってなんだろうと思った時に、結局はお母さんもお父さんもお姉ちゃんお兄ちゃん妹弟おじいちゃんおばあちゃん、みんな血が繋がっていても繋がっていなくても、それぞれ持っているものが全く違った人間が集まって出来た「他人」であり、それがどんな人間だろうが同じ家で過ごす以上(同居とは限らないですが)、一つになろうとする思いやりや、ちょっとした努力が必要なことが、複雑で面白いものなのかな……とこの作品を撮りながら改めて考えていました。
近松家ではみんなが、何かを大切にしたい、育みたいという気持ちがぶつかって一つになった瞬間があるからこの家族の物語がうまれたのかなと思います。
監督からこの作品のお話を頂き、想いが込められた脚本を見て、私自身もこの家族の一員になりたいなと思いました。短い時間でしたが、鶴瓶さんや江口さんとは本当の家族のように温かい時間を一緒に過ごすことができて私の人生においても特別なかけがえのない時になりました。
江口さんと中条さんの2人が出演を熱望してくれていると聞いて、二人にはお世話になっているし、ほな出るわ、となりました。
この三人のメンバーが上手くいけば、映画自体もまとまると思っていたので、それを一番大事にしました。メンバーもよかったですし、スタッフも皆厳しかったけど愉快でよかったです。
それにしても、8年もニートしているこんな娘がおったらいややわ、頭おかしなるわ(笑)。けど働けとは言わん。やっぱり娘が可愛いんやろなあ。年の差婚については、加藤茶さんの例もあるので、違和感はなかったです。わきあいあいと楽しい現場でした。
数年前、関西を直撃した台風で「尼崎市は【尼ロック】のお陰で被害が少なかった」という記事を目にしました。
尼ロック? なにそれ? 小6まで尼崎で育っていながら何も知らなかったので調べると水害から街を守る日本一大きな「閘門」でした。
日本一と言いながら知名度はほぼゼロで尼崎市民でも知らない人がほとんど。なんのアピールもせずただそこにいるだけで家族を守っている不器用な父親のようだと思ったのです。
そんな「尼ロック」のお膝元で暮らすプライドが高く生活力がない高学歴ニート。そこにうんと年下の美人継母がやって来て、丸裸でぶつかりながらも一緒にごはんを食べて生きて行く2人。「あまろっく」はそんな綺麗事では済まない家族の物語です。
関西出身の俳優とスタッフで真心を込めて創り上げました。阪神淡路大震災からまもなく30年をむかえる節目で、苦境の中から立ち上がる家族の姿を伝えたいです。
「人生に起こる事はなんでも楽しまな!」
ざっくりとですが、ストーリーと配役を拝見して、この映画の最後にどんな気持ちになりたいのかを想像しながら、ユニコーンはどういう曲をやるのかと考えて曲を作りました。みんなが幸せな気持ちになれますように。
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