「めまい」を見て脚本を書き始めた R・ロドリゲス監督「ドミノ」は、ヒッチコックの映画術の継承作
2023年9月26日 12:00

ベン・アフレックが主演を務める「ドミノ」が、10月27日から公開される。メガホンをとったのは、「アリータ バトル・エンジェル」などで知られるロバート・ロドリゲス監督。脚本も手掛けたロドリゲス監督が、構想に20年かけた製作のきっかけを明かした。
行方不明になった娘を探す刑事ローク(アフレック)が“絶対に捕まらない男”を追い、事態が二転三転していく様子を描く。ラストには、想像の3周先を行く驚愕のラストが待ち受けている。
ロドリゲス監督は、2002年に4Kリマスター版で再公開された「ヒッチコックの『めまい』を見たことで脚本を書き始めた」と振り返る。「名監督である彼の大ファンだ。ひねりの利いたスリラー作品を自分でも作りたくなった。映画製作を初めて意識した瞬間だ」と振り返る。
ヒッチコックを敬愛するロドリゲス監督は、巨匠が生み出した傑作にはワンワードのタイトルが多いことから、原題を「HYPNOTIC」に決めたという。「『めまい』『白い恐怖』『サイコ』…ヒッチコックがつけそうなタイトルはどんなものか。その時“催眠術”(ヒプノティック)が思い浮かんだ。すぐに物語の軸も思いついた」と、脚本を書き進めていった。
「物語の軸は目の前にいるのに存在を感じさせない悪役だ。欲しいものを何でも奪って立ち去っていく。究極の力を持つ者だ。脚本を練り上げ多くの仕掛けを仕込んだ。観客には何が現実か分からないのが面白い。さらに面白いのは『間違えられた男』のような物語ということだ」と、存在そのものが謎めいているキャラクターたちを生み出した。
ロークの前に、追いつめても目の前から姿を消す“絶対に捕まらない男”(ウィリアム・フィクナー)が現れ、現実と見紛う世界で、「追われ、追いつめられる、謎だらけの世界を観客に見せられる」と謎が謎を呼ぶドミノのような展開は、ヒッチコックの傑作からインスパイアされている。
アフレックの起用にも巨匠の映画術が宿る。「ヒッチコック映画の要は配役だ。ケイリー・グラントやジェームズ・スチュワート、グレイス・ケリーにイングリッド・バーグマン……、だからスーパースターを配役したかった。ベン・アフレックはヒッチコック的な神秘性を与えてくれた。娘を捜す父親であり容赦ない刑事でもある。彼のスター性と存在感によって、ヒッチコック映画を撮っている気分になった」とし、誰もが知る存在感のあるスター俳優の起用は不可欠だったと語っている。
「ドミノ」は10月27日公開。なお、ロドリゲス監督が敬愛してやまないヒッチコックの映画作りの奥義に迫る「ヒッチコックの映画術」が、9月29日に公開される。
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