「フェラーリ」プロデューサー、イタリアに映画スタジオ設立
2023年8月10日 11:00
映画プロデューサーのアンドレア・イェルボリーノが、イタリア・トスカーナに新たな映画スタジオを設立する計画を発表したと、米ハリウッド・レポーターが報じている。5500万ドル(約77億円)を投じてフィレンツェ郊外に建設する「トスカーナ・フィルム・スタジオ」は、2024年秋にも運用を開始する予定だ。
現在、イタリアは撮影ブームを享受している。これは、国際的な撮影に対する40%の税制優遇措置と、伝説的な国営ローマスタジオ「チネチッタ」に対するイタリア政府の支援によるものだ。イェルボリーノがプロデューサーを務める「フェラーリ」(マイケル・マン監督)のほか、ジョー・ライト監督によるムッソリーニ誕生を題材としたミニシリーズ「M. Son of the Century(原題)」、ローランド・エメリッヒ監督による新シリーズ「Those About to Die(原題)」などがチネチッタで撮影されている。
「私の考えはシンプルだ」と、イェルボリーノはスタジオ構想を説明する。「世界で最も美しい場所のひとつで、スターたちが喜んで撮影に来るような、先進的な映画ハブを作りたい」
トスカーナ・フィルム・スタジオは、伝統的なサウンドステージに加えて、バーチャルリアリティ(VR)に対応したステージを備え、イタリア最大のVRスタジオとなる予定だ。さらに映画館、制作オフィス、ホテルも同じ複合施設内に設けられる。
イェルボリーノはこれまでに「ワイルド・レース」「フューチャーワールド」「トリプル・リベンジ」などの作品を手がけてきた。最新作「フェラーリ」はエンツォ・フェラーリの伝記映画で、アダム・ドライバーが主演を務めている。ベネチア国際映画祭でワールドプレミアが行われる予定だ。