潜水艇事故直後に「タイタニック」配信のNetflixに批判が殺到

写真：Photofest/アフロ

2023年7月1日、Netflixは新作をライブラリに一挙に追加するが、アメリカとカナダにおいて配信される「タイタニック」（ジェームズ・キャメロン監督）が物議を醸していると、米バラエティが報じている。

6月22日にタイタニックの残骸の見学ツアーに行った深海潜水艇「タイタン」の乗員5人全員の死亡が発表されたばかりであることから、Netflixがこの悲劇を利用していると指摘を受けている。

SNS上では、「Netflixには節度というものがない」「タイタニック号の事故現場で人々が悲惨な事故で亡くなったというのに、それに乗じて視聴者を集めようというのは不愉快極まりない」といった批判が飛び交っている。だが関係者によると、配信開始と潜水艇事故が重なったのは偶然に過ぎないという。なぜなら、Netflixはタイタン潜水艇が行方不明になる数カ月も前から、「タイタニック」のライセンスの協議をしていたからだ。

ちなみに、「タイタニック」を手がけたジェームズ・キャメロン監督は、潜水艇で何度となくタイタニックの沈没現場に行っていることで知られる。今回の事故を受けて、キャメロン監督はオーシャンゲート社のタイタンの安全性を危惧していたことを明らかにしている。

「ダイビングコミュニティの人々はこの潜水艇に大きな懸念を抱いていた」とキャメロンはABCニュースでコメント。

「私はタイタニック号の悲劇との類似性に驚いている。船長は前方に氷があることを何度となく警告されていたにもかかわらず、月明かりのない夜に全速力で氷原に突っ込み、結果として多くの人々が死亡することになった。今回も警告が無視された非常に似た悲劇だ。世界中のあらゆる場所で潜水が行われているのに、まさに同じ場所で起こったことに驚愕している」

「タイタニック」は米国とカナダで、7月1日からNetflixでのみ配信される。