「ブラック・ミラー」新エピソード脚本をChat GPTに書かせてみると……
2023年6月9日 15:00

NetflixのSFアンソロジードラマ「ブラック・ミラー」の企画・制作総指揮を務めるチャーリー・ブルッカーが、同シリーズの執筆に話題のChat GPTを用いたことを英エンパイアの取材で明らかにした。
「ブラック・ミラー」はテクノロジーがもたらす社会変化を描く1話完結型のアンソロジー作品で、SF版「トワイライト・ゾーン」とも呼ばれる。英チャンネル4でシーズン1と2を放送したのちに、Netflixが制作を手がけている。インタラクティブ映画「ブラック・ミラー バンダースナッチ」を経て、2019年に計3話からなるシーズン5が配信されていた。
シーズン6の執筆中、企画・制作総指揮のブルッカーは「Chat GPTで遊んでみた」という。「まず、『ブラック・ミラー』のエピソードを生成してください、と入力してみた。出力されたものは一見するとまともに読めるが、よく見るとクズだった。なぜなら、Chat GPTがやったのは『ブラック・ミラー』の全エピソードのあらすじを調べて、混ぜあわせることだったからだ。少し掘りさげて、『ああ、ここにはオリジナルな思考はまるでないな』と気付いたよ」
だが、この経験がシーズン6の執筆の役に立ったと、ブルッカーは言う。
「私は『ブラック・ミラー』の多くのエピソードで、登場人物が『私はずっとコンピューターのなかにいたんだ!』と叫ぶような展開を書いてきたことに気付かされたんだ。それで、『ブラック・ミラー』はこうあるべき、という考えを捨てることにした。自分で自分のルールを破れないなら、アンソロジードラマをやる意味なんてないからね。冷や水を浴びせられたような経験だったよ」
「ブラック・ミラー」シーズン6は、6月15日からNetflixで配信される。
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