「大魔神怒る」TOKYO MXで今夜放送! 湖が割れて登場する名シーンは必見
2023年5月21日 12:00
TOKYO MXでは、5月14日から3週続けて特撮時代劇シリーズ「大魔神」「大魔神怒る」「大魔神逆襲」を放送している。時代劇と特撮が絶妙に絡み合う「大魔神」シリーズは、3本とも66年に大映京都撮影所で撮影。戦国時代を舞台に、弱い立場の民衆が虐げられると、穏やかな面持ちの石像だった大魔神が動き出し、破壊的な力で悪人たちを成敗していく構成だ。ユダヤ民族を迫害から救うため、巨像が動き出す設定の映画「巨人ゴーレム」(37)に着想を得たということは広く知られている。
今作の舞台となるのは、湖に恵まれた八雲。この地方をおさめる千草家、名越家は同族で争いがなく、湖に浮かぶ神之島にある巨大な武神像を信仰していたが、千草家が隣国の御子柴家による襲撃に遭う。若き領主・十郎(本郷功次郎)は、許嫁である名越家の早百合(藤村志保)と神之島に隠れるが、御子柴家は名越家の領主を殺害、息子の勝茂も捕えられてしまう。さらに、十郎をおびき出すために武神像を破壊してしまう。御子柴家に見つかった早百合は、見せしめに火あぶりの刑に処されそうになるが、その時に湖が割れて大魔神が出現する……。
三隅研次監督がメガホンをとった今作の見どころが、大魔神の登場シーンであることは誰の目にも明らか。湖が割れて現れる大魔神は、御子柴家の兵士を壊滅させるなど圧倒的な力を見せつけるが、やみくもに怒りを爆発させているわけではない。早百合の涙によって怒りを鎮めると、粉々に崩れて再び眠りにつくさまから、人の心に通じている様子を確認することができる。
今作は、「大魔神」シリーズの中でも最高傑作と評されることが多く、特撮と時代劇の要素を絶妙に融合させたストーリー展開も見逃すことができない。なお、3作目となる「大魔神逆襲」は、27日午後7時から放送される。