広瀬すず、初めてのドラマの現場で生瀬勝久から受けた恩義を明かす
2023年5月10日 20:30

田島列島氏の人気漫画を映画化する「水は海に向かって流れる」の完成披露試写会が5月10日、有楽町朝日ホールで行われ、広瀬すず、大西利空、高良健吾、戸塚純貴、當真あみ、生瀬勝久、前田哲監督が登壇した。
本作は、26歳のOL・榊さんと高校生の直達を中心に、くせ者ぞろいのシェアハウスの面々の想定外の日々をつづる物語。過去のある出来事から心を閉ざし、「恋愛はしない」と宣言する榊さんと直達の特別な関係を描く。

広瀬は、これまでのイメージと違う年上のお姉さんキャラを演じることに「なんでわたしにこの話が来たんだろう」と思ったそうで、「妹とか末っ子のイメージが強いと思うので、『え?』と思うような新しい挑戦でもあったんですが、とはいえOLといっても働いているシーンはなかったので。変に構えずにできるかもと思いました」と述懐。そして実際の撮影でも「(大西)利空くんとは実際も年齢がちょっと離れているので、その距離感はあまり苦労せずに。楽しく演じさせてもらいました」と振り返った。

そんな広瀬の成長を目を細めて喜んでいたのはベテラン俳優の生瀬。「個人的な話ですが、すずちゃんがデビューした時のドラマに出ているんですよ。それこそ(當真)あみちゃんみたいに緊張していたんです。そこから舞台とか、いろいろな作品に出ていて。彼女の成長をそばからずっと見ているような気がしていて」と切り出す。
「最初の頃の、とにかくかわいくて、元気が良くて、やる気しかなかった少女がこんなお芝居をするようになるなんて。本当に大変だったと思うんです。彼女にこの役をやらせようと思ったプロデューサー、監督もすごったと思うし、それに立ち向かったすずちゃんもすごかったと思う」と最敬礼。そして「役者ってやりやすい役をやるよりも、やりにくい役をやる方が絶対にステージが上がるし、本当に……」と言いながら、泣くそぶりを見せながら「……良かったなと思います」と付け加え、会場を沸かせた。

その言葉に深くうなずいていた広瀬は、16歳当時の撮影に触れ、会話が非常に多いシーンの際に生瀬との会話が忘れられないという。「その時に生瀬さんがワーッと寄ってきて、人と会話をする時にどうしたら伝わるかとか、コツじゃないけど、何日も何日も話してくださって、こんなに自分に向き合ってくれる先輩がいるんだと。右も左も分からないし、誰からもある意味、信頼もされていない状況で、役として引っ張ってくださって。だから台本を読んだときに生瀬さんが出ていると知って、一番うれしかったですね。こうやって一緒に舞台を立つことができて光栄です」と晴れやかな笑顔をのぞかせた。

さらにイベントでは本作のタイトルにちなみ、「水が海に流れるようにスッキリしたこと」という質問も。それには「わたしはカチンとくることはあっても、声を出して怒ることがなくて。だけど、最近撮った作品で、声がつぶれるくらいに声を出し続けたんですけど、そうしたらスコーンと気持ち良くなって。スッキリしましたね。自覚はないけどたまっていたんだなと。怒鳴ることって非日常的なので、すごく新鮮でスッキリしました」と明かした。
「水は海に向かって流れる」は6月9日から全国で公開。
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