ビヨンセお墨付きのアリエル役に肩を並べる逸材　ミュージカル界の新星・豊原江理佳の歌声に注目

1991年に公開された「リトル・マーメイド（1989）」は、ディズニー映画の第二黄金期の扉を開くきっかけとなった重要な作品。「アンダー・ザ・シー」はアカデミー賞歌曲賞を受賞し、レジェンド作曲家アラン・メンケンもアカデミー賞作曲賞を受賞。ディズニーが究極のミュージカル・ファンタジーであることを知らしめ、その地位を不動のものに押し上げた。

ディズニー・ミュージカル映画の中でもレベルの高い歌唱力を求められる歌姫・アリエル役には、オーディションでロブ・マーシャル監督が絶賛した新人女優ハリー・ベイリーが抜てきされた。ベイリーは、幼い頃から姉と共にカバー楽曲をYouTubeにアップしていたところ、ビヨンセの目にとまり、ビヨンセのレーベルから姉妹デュオとしてデビューしている。そのままビヨンセのツアーに参加し、堂々とオープニングアクトを務め、その後もコーチェラフェスティバルに出演したり、デビューアルバムでグラミー賞ベスト・ニュー・アーティスト賞にノミネートされたりなど、スターへの道を駆け上がっている。

圧倒的な歌唱力を持つベイリーに対して、日本版吹き替えを務めるキャストへのプレッシャーも相当なものだった。歌姫アリエルにふさわしくハイレベルな歌声を持ち、さらに好奇心旺盛で自分の夢を叶えるための芯の強さも持ち合わせる人物を探したところ、ミュージカル界で活躍する豊原が選ばれた。

豊原は12歳の頃にミュージカル「アニー」のアニー役を務めデビューし、舞台「ピーター＆ザ・スターキャッチャー」「呪術廻戦」やミュージカル「The Fantasticks」「ザ・ビューティフル・ゲーム」などの話題作に次々と出演。高い演技力と圧倒的な歌声を持ち、ミュージカル界で存在を放っている。

豊原が歌う「パート・オブ・ユア・ワールド」が挿入された吹き替え版予告編（https://www.youtube.com/watch?v=_yklKoaB0tc）が公開されると、SNSなどでは「豊原江理佳さん、ハリー・ベイリーが日本語で歌ってる？？って一瞬思ったぐらい声が合ってて凄い…声質が似てる」「ハリーの雰囲気と親和性があって良さそう…！」「ハリーの歌声と親和性が高くて、実写にとても合いそう」と驚きと絶賛の声が上がっている。

豊原もベイリーと同様に、幼い頃からさまざまな音楽に触れる環境で育っており、歌姫としての素質は十分。日本版吹き替えキャストのサプライズ発表では、ベイリーから「自分を信じて飛び込んでいけば、あなたはきっとたくさんの人の心を動かせると思います」と、お祝いのメッセージを受け取ると、豊原は「本当にやりたかったので、感激しています」と涙を流しながら喜びを語っていた。

圧倒的な歌唱力を誇る豊原のアリエルが、観客をどのように夢の世界へと連れていくのか、期待が高まる。

「リトル・マーメイド」は、6月9日より全国劇場にて公開。