作間龍斗は“努力の人” 超重要シーンを担った「ヴィレッジ」新場面写真
2023年3月26日 12:00
俳優の横浜流星と藤井道人監督が6度目のタッグを組んだ映画「ヴィレッジ」の新たな場面写真が披露された。主人公の幼なじみの弟・恵一役を演じた作間龍斗(HiHi Jets/ジャニーズJr.)の姿を切り取っている。
本作は、「村」という閉ざされた世界を舞台に、そこで生きる人々のきれいごとだけでは生きていけないリアルな姿を圧倒的な映像美と世界観で描くサスペンス・エンタテインメント。同調圧力、格差社会、貧困、道を誤ったら這い上がることが困難な社会構造の歪みといった、現代日本が抱える闇をあぶり出す。
披露されたのは、主人公・優(横浜)の幼なじみである美咲(黒木華)の弟・恵一役を演じた作間の場面写真。エプロンを付け、実家が営む食堂で行われた宴会の手伝いをする姿や、ある事件をきっかけに村を出て、刑事となった光吉(中村獅童)のもとを訪れる様子、さらに、優と並び、周囲を報道陣に囲まれながら、不安げな面持ちで佇む意味深なシーンを切り取った1枚もお披露目された。
恵一は、引っ込み思案で人とコミュニケーションをとるのが苦手、内気な性格で誰とも打ち解けられない青年という繊細な演技が求められる難しい役どころ。姉・美咲と親しくしていた優にだけは心を開いており、尊敬する兄のように慕っていた。ところが、過去のある事件をきっかけに人が変わってしまった優の姿にショックを受け、ますます自分の世界に閉じこもるようになっていく。そんなある日、姉の美咲が村に戻ってきたことで、優と恵一は昔のような信頼関係を再び築き始める。優のことを自分にとってのヒーローとまで言い、優が働くゴミ処理施設で共に働き始めるのだが、そこで恵一は、村が隠そうとしていた“闇”を目の当たりにしてしまう。
人と接するのが苦手で、感情を表に出さない恵一。必要最小限の動きと言葉で最大の効果をみせる必要がある役を演じるにあたり、作間は「セリフではなく、表情で語るというシーンが多かったのでとても難しかったです。ただ、藤井監督がきちんと言葉にして演出してくださったので、その言葉になるべく応えられるよう努力しました。台本をもらった時から難しさは感じていましたが、あえて作り込まず、監督を信じて現場に入って体当たりで演じました」と現場を振り返っている。
撮影中の横浜の狂気を孕んだような演技には「あれはすごかった」と驚いたそう。横浜の役者としての演技に魅了されたようで「横浜さんの演技をもっと見ていたい」と、自身の撮影が終了しても現場で撮影を見守っていたという。
そんな作間に対して「真面目で、努力を惜しまない人」と藤井監督からも絶大な信頼を勝ち取った。その結果、藤井監督は恵一に当初予定になかった“あるシーン”を追加する決断をした。
物語の先へとつなぐことになる重要なシーンとなったその撮影は、作間自身にも当日になるまで全容を知らされていなかったという。藤井監督は「僕が72歳の河村光庸だったらあのシーンは入れなかったと思いますが、今の自分の意志みたいなものを、もう少し示したかったんです」と、本作の企画・製作・エグゼクティブプロデューサーを務めた河村さんの名前をあげながら、恵一に委ねた思いを明かしている。
「ヴィレッジ」は、4月21日から全国公開。