【第95回アカデミー賞スピーチまとめ第2弾】“復活”したブレンダン・フレイザーの“海とクジラ”の名文に、「RRR」作曲家はカーペンターズの替え歌で
2023年3月13日 20:00

「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」の7冠で幕を閉じた第95回アカデミー賞授賞式。「エブエブ」の大旋風にとどまらず、「ザ・ホエール」で大復活を遂げたブレンダン・フレイザーが主演男優賞に輝き、鬼才ギレルモ・デル・トロが「ギレルモ・デル・トロのピノッキオ」で長編アニメーション賞を受賞し、作品賞・監督賞・長編アニメーション賞のすべてを受賞した初めての人物に。さらには「RRR」の“Naatu Naatu”が、インド映画で初めて主題歌賞を受賞するなど、ドラマが満載だった。この記事では、各受賞者のスピーチを振り返る。
「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」の受賞者全スピーチ集(作品賞、監督賞、脚本賞、編集賞、主演女優賞、助演女優賞、助演男優賞)は、こちらの記事をご覧ください。

これが(「エブエブ」の)マルチバースにいる感覚なんだろうね。
この栄誉を授けてくれたアカデミーと、骨太な映画をつくり上げてくれたA24に感謝します。
ダーレン・アロノフスキーが私にクリエイティブな命綱を投げかけ、「ザ・ホエール」という船に乗せてくれたことに感謝しています。この物語を書き上げたサミュエル・D・ハンターは私たちの灯台でもあります。あなたたちは、クジラのような大きな心をむき出しにして、魂の内面を私たちに見せてくれましたが、それは誰もができることではありません。この部門で皆さんと一緒に自分の名前を挙げられることを光栄に思います。(助演女優賞ノミネートの共演者)ホン・チャウの才能の奥深さのなかで泳げるのは、クジラのほかにいないでしょう。
30年前にこの仕事を始め、物事は簡単には進まず、受け入れがたい事態にも陥りました。だから、このように認められたことに、ただただ感謝しています。私の共演者たちがいなければ成し遂げられませんでした。まるで私は潜水調査をしているようで、水面まで続く気泡のつらなりを、私の人生の一部である、まるで息子のような人たちが見守り続けてくれました。
(家族、関係者への謝辞を中略)。すべての皆さんに心から感謝します。よい夜を。

アニメーションは“シネマ”です。アニメーションは次のステップに進む準備ができています。アニメーションのことをいつだって話題にしてほしい。
ストップモーションという、私たちが愛してやまない芸術が健在であることを知ることができてうれしく思います。
【ギレルモ・デル・トロ】(プロデューサー・監督)
この芸術は、長い間、商業的、産業的、そして子ども向けとみなされていました。アニメは美しく、複雑で、成熟した表現豊かな芸術の形なのです。ですから、この受賞は将来の助けになり、それはコミュニティとして前進することにもつながります。
アニメーションを産業として、また芸術として存続させることが重要です。そして、メキシコでストップモーション教室を開催するための資金を提供することが、私の願いであり、コミットメントです。メキシコやラテンアメリカのコミュニティで、ストップモーションという最も民主的なアニメーションの形式を推し進めるために、より多くの映画を提供することができるのです。ほかのアニメーションは、難しすぎたり、高価すぎたりします。しかし、子どもたちは自分の部屋の壁にカメラを置いて、ストップモーションでアニメーションを作ることができるのです。


アカデミーの皆さん、ありがとうございます。
「カーペンターズ」を聞いて育った私が、いまこうしてオスカー像を手にしています。
(「カーペンターズ」の「トップ・オブ・ザ・ワールド」のメロディにのせて)私の心にあるのはひとつの願い事、そしてS・S・ラージャマウリと我が家族。「RRR」はすべてのインド人の誇りとなるために受賞する運命にあり、私を世界の頂点に立たせたのだ。
ありがとうございます。願いが叶いました。愛してます、ありがとう。
ナマステ(ありがとうございます)。
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