「スタンド・バイ・ミー」meets カフカの「城」 中国第8世代の長編デビュー作、3月18日から公開

2023年1月12日 10:00


2018年にロカルノ国際映画祭で上映された「郊外の鳥たち」
2018年にロカルノ国際映画祭で上映された「郊外の鳥たち」

“中国第8世代”の新たなる才能チウ・ションの長編デビュー作「郊外の鳥たち」が、3月18日から公開されることが決定。あわせて、ポスター、場面写真、ティザー予告が披露された。

中国のゼロコロナ政策の影響で製作が停滞しているものの、「凱里ブルース」のビー・ガンを筆頭に、「象は静かに座っている」のフー・ボー、「春江水暖 しゅんこうすいだん」のグー・シャオガン、「阪南の夏」のハン・シュイ(2024年公開予定)ら、1980年・90年生まれの“中国第8世代”による新しい波が世界の映画祭を席巻している。

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18年にロカルノ国際映画祭で上映された「郊外の鳥たち」は、アメリカの名だたる業界紙が“中国第8世代”のチウ・ションの才能を絶賛。「魅惑的で不可解なパズルゲーム」(バラエティ)、「“スタンド・バイ・ミー” meets カフカの“城”」(ハリウッドリポーター)と評されている。パラレルに進行する2つの物語によって生じる時制のズレを、まるで同じ地平性を歩いているような感覚で表現する斬新なスタイル。これがチウ・ション監督の大きな魅力となっている。

地盤沈下が進み“鬼城”と化した中国地方都市の地質調査に訪れた青年ハオは、廃校となった小学校の机の中から、自分と同じ名前の男の子の日記を見つける。そこに記録されていたのは、開発進む都市の中で生き生きと日常を謳歌する子どもたちの姿だった。それは果たしてハオの過去の物語なのか、未来への預言なのか─―。やがて子どもたちは、ひとり、またひとりと姿を消していく。

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アン・リー監督の最新作でブルース・リーのバイオピック映画の主演に抜擢されたメイソン・リーアン・リーの実子)、中国インディーズ映画界のカリスマ女優ホアン・ルー、本格的な映画デビューとなったドン・ジン、その美少年ぶりが話題となったゴン・ズーハンなど、ほぼ演技経験のなかった子役たちが起用されている。

ポスターには、光を背に子どもたちが冒険の旅にでる眩しい姿と、対照的にどこか不安げに双眼鏡で何かを見つめる測量技師の主人公ハオと傍に寝そべる同僚の姿が配置されており、その横には「僕らがうたた寝している間にまぼろしの青い鳥たちは どこか遠くへ翔び去っていった」とコピーが並んでいる。ティザー予告編では、まるで鳥の目が写したかのような、浮遊感溢れるショットなどが印象的だ。

郊外の鳥たち」は、3月18日からシアター・イメージフォーラムほかで公開。

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