米Indie Wire誌選出 2022年の新作ドラマ12選
2022年12月29日 08:30
米Indie Wire誌が、2022年の新作テレビシリーズのベスト12作品を選出。今年は豊作で、選定は熾烈を極めたようだが、選りすぐりの12作品が発表された。すでに日本でも配信されている作品もあるので、年末年始のイッキ見もおすすめだ。
米Indie Wire誌が選ぶ、2022年の新作テレビシリーズのベスト12作品は以下の通り(米国での初放送日順)。カッコ内は日本での放送・配信プラットフォーム。
フィラデルフィアの資金不足の公立小学校を舞台に、献身的で使命感に燃える教師たちを描くスクールコメディ。
企画・制作:キンタ・ブランソン
キャスト:キンタ・ブランソン、タイラー・ジェームズ・ウィリアムズ、ジャネール・ジェームズ、クリス・ペルフェッティ、リサ・アン・ウォルター、シェリル・リー・ラルフ
姉を亡くし喪失感と孤独感にとらわれ、無気力な生活を送っていた中年女性が、同僚に合唱の練習に誘われたことから、次第に心を取り戻していく姿を描いたコメディドラマ。
企画・制作総指揮:ハンナ・ボス、ポール・サリーン
キャスト:ブリジット・エバレット、ジェフ・ヒラー
仕事と私生活の記憶を分離する手術を受けた社員たちのチームを率いる主人公が、職場以外の場所で謎の同僚と接触したことで、自分体の仕事に関わる真実が明らかになっていく様子を描いたスリラー。
監督・制作総指揮:ベン・スティラー
キャスト:アダム・スコット、ブリット・ロウワー、パトリシア・アークエット、ザック・チェリー、トラメル・ティルマン、ジョン・タトゥーロ、クリストファー・ウォーケン
1970年代のロサンゼルスを舞台に、若い女性記者が売れない出版社の助けを借りてフェミニストの雑誌を作ろうと奮闘するが、雑誌は史上初の女性向けポルノになってしまうというストーリーのコメディドラマ。
企画・制作総指揮:エレン・ラポポート
キャスト:オフィリア・ラビボンド、ジェイク・ジョンソン
1970年代に起きた一大政治スキャンダルであるウォーターゲート事件を、当時の知られざるエピソードや人物を中心に描く歴史ドラマ。ウォーターゲート事件の内部告発者でありながら、ニクソン政権に忠実な夫の裏切りで周囲の信頼を失った主人公をジュリア・ロバーツが演じる。
企画・制作総指揮:ロビー・ピカリング
キャスト:ジュリア・ロバーツ、ショーン・ペン、ダン・スティーブンス
実話をもとに、ボルチモア警察の汚職事件をその発端から裁判で決着を迎えるまでを描いた社会派ドラマ。
企画・制作総指揮:ジョージ・ペレカノス、デビッド・サイモン
キャスト:ジョン・バーンサル、ウンミ・モサク、ジェイミー・ヘクター
白血病を克服した女性が、夢だった通販番組の司会者の座をオーディションで射止め、あれよという間にスターになっていく姿を描いたサクセスストーリー。
企画・制作総指揮:バネッサ・ベイアー、ジェレミー・バイラー
キャスト:バネッサ・ベイアー、モリー・シャノン、ポール・ジェームズ
高級レストランの若きシェフだった青年が、実家のサンドイッチ店を経営するためにシカゴへ戻り、一筋縄ではいかないスタッフたちとともに、店や自分自身を変えようと奮闘する姿を描くヒューマンドラマ。
企画・制作総指揮:クリストファー・ストーラー
キャスト:ジェレミー・アレン・ホワイト、エボン・モス=バクラック、アヨ・エデビリ
コメディアンのネイサン・フィールダーが、人生の一大イベントやちょっと勇気のいる告白を控えている一般人をゲストに迎え、本番さながらのセットと俳優を用意してリハーサルを実演させるドキュメンタリー。
企画・制作総指揮:ネイサン・フィールダー
キャスト:ネイサン・フィールダー
セラピストが、連続殺人犯の患者に拉致監禁され、次の殺人を止めるために殺人衝動を抑えるという異例の治療に挑む姿を描くスリラー。
企画・制作総指揮:ジョセフ・ワイズバーグ、ジョエル・フィールズ
キャスト:スティーブ・カレル、ドーナル・グリーソン、デビッド・アラン・グリア
「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」に登場した、反乱軍の将校キャシアン・アンドーを主人公に反乱軍誕生の物語をえがくスリラー。
企画・制作総指揮・監督:トニー・ギルロイ
キャスト:ディエゴ・ルナ、ステラン・スカルスガルド、ジュネビーブ・オーライリー
アン・ライスの小説をもとに、バンパイアのルイ・ド・ポワント・デュ・ラックの半生を描くゴシックホラー。
企画・制作総指揮・監督:ロリン・ジョーンズ
キャスト:ジェイコブ・アンダーソン、サム・リード、エリック・ボゴシアン
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父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。