孤独な少年少女が狂気の逃避行 絶対的な愛の物語「依存魔」予告編
2022年12月22日 22:00
「変態村」(2004)、「地獄愛」(14)などで知られるベルギーの鬼才、ファブリス・ドゥ・ベルツ監督の新作「依存魔」の予告編が公開された。
人間の異常な愛と狂気を寓話的に描いた衝撃作「変態村」、実在した変態連続殺人鬼カップルの関係性に着目し、強烈な愛の形を描いた問題作「地獄愛」と、常にグロテスクで血まみれ、異常な愛の形を描いてきたベルツ監督。“ベルギーの闇3部作”の最終章となる「依存魔」は、これまでの作風から一転、美しい自然の風景とともに瑞々しく描かれる、孤独な10代の少年少女の絶対的な愛の物語だ。
12歳の恥ずかしがり屋で孤独な少年ポールは、奥深い森の中で母親が働く精神病院で暮らしていた。ある日、少女グロリアが施設に到着するやいなや、一目会った日からポールは彼女に恋をする。グロリアがポールに助けを求めたことから、まるで周囲の大人たちから逃げるように、ふたりの狂気に満ちた逃避行がはじまる…。
予告編は、少年ポールと少女グロリアが突然出会うシーンが描かれ、グロリアの美しい瞳に吸い込まれそうになる一方で、彼女が精神的な問題を抱えていることが伺える。病院を抜け出すポールとグロリア。彼らは森をひたすら走り、まるで周囲の大人たちから逃げるようにして闇の逃避行がはじまる。「汚いブタよ!」と怒り叫ぶグロリア。ふたりにどのような結末が待っているのか不安をあおる映像だ。
ポール役は「ジュリアン」(17)で離婚した父と母の間で揺れ動く息子ジュリアン役を演じ注目されたトーマス・ジオリア。少女グロリア役を演じるのは、ミヒャエル・ハネケ監督の「ハッピーエンド」(17)に出演したファンティーヌ・アルドゥアン。2023年1月27日から、シネマート新宿ほか全国順次公開。
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