菅田将暉が驚き「じゃじゃ!?」 役所広司と親子を演じる「銀河鉄道の父」映像初公開
2022年12月16日 15:00
本作は、「八日目の蝉」「いのちの停車場」の成島出監督が、門井慶喜氏の同名小説(講談社文庫刊)を映画化するもの。門井氏が大量の宮沢賢治資料のなかから父・政次郎について書かれた資料をかき集め、賢治の生涯を、父親の視線を通して活写した。同作は究極の親子愛を描いた傑作として、第158回直木賞を受賞した。
宮沢政次郎(役所)は、父の代から富裕の質屋を営み、家業と一家の主人であり、責任感と情熱のある明治の男。しかし、長男・賢治(菅田)が生まれると、明治の男には珍しく子育てに熱心で、子どもにはめっぽう甘い。賢治は、本来は長男として質屋を継ぐ立場にあったが、それに反発し、学力もないのに学問の道へ進む。さらには商人家系にも関わらず、「農業や宗教の道に進みたい」と、親泣かせの我が道を行く。親バカの父・政次郎、ダメ息子・賢治、そんなふたりを見守る賢くしっかり者の妹・トシ(森)の物語が紡がれる。
そのほか坂井真紀が、ときに対立する政次郎と賢治を、誰よりも深い愛で見守る賢治の母・イチを演じる。田中泯が、賢治に甘い政次郎を厳しく諭す祖父・喜助、豊田裕大が自由奔放に家族を振り回す兄に密かに憧れを持つ弟・清六に扮した。
特報は、汽車のなかにいる政次郎の「宮沢賢治の父、政次郎でございます」という自己紹介、純粋さ溢れる賢治の「賢治、ただいま帰りました!」という帰宅シーンに続き、個性豊かな宮沢家の面々が切り取られる。割烹着姿の政次郎は「賢治の世話は私がする」といい、賢治が「じゃじゃ!?」と驚くコミカルなカットも。そして、「明日から家業の修行さ励め」と父らしく伝える政次郎に対し、「イヤです」「俺はエマーソンやベルクソン、ツルゲーネフやトルストイの本を読んで勉強しました……」と語り出す賢治。そんな息子の言葉に、政次郎が「うるせぇ!」とうんざりし、思わず笑みがこぼれる親子のやりとりが繰り広げられる。最後は、「このバカ息子! でもラブだ! 超マジだ!」と、一筋縄にはいかないが、ぶつかり合いながらも支え合う家族愛を表現したコピーが、印象的に挿入されている。
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