「今際の国のアリス」シーズン2、無人の渋谷もスケールアップ! “植物化した東京”の製作秘話
2022年12月13日 09:00
(C)麻生羽呂・小学館/ROBOT山崎賢人と土屋太鳳が主演し、佐藤信介が監督を務めるNetflixシリーズ「今際の国のアリス」シーズン2。12月22日からの配信を前に、“植物化した東京”の場面写真とともに製作秘話が明らかになった。
(C)麻生羽呂・小学館/ROBOT20年12月にNetflixで配信されたシーズン1は、生きる意味を見失っていたアリス(山崎)とウサギ(土屋)たちが謎の世界“今際の国”で、生死を懸けた“げぇむ”に挑むさまを描き、世界70カ国以上でTOP10入りした。シーズン2では、前作を上回る難易度とスケールの“げぇむ”に挑む。
1日に最大約50万人が通行し、24時間365日眠ることのない渋谷の街が、突如無人と化してしまう――シーズン1では、大規模なセットとハイレベルなVFXで無人の渋谷を作り出し、話題となった。シーズン2では、無人化した状態のまま時間が過ぎた結果、朽ちた建物や道路に植物が繁茂した登場の町が描かれる。
(C)麻生羽呂・小学館/ROBOT
(C)麻生羽呂・小学館/ROBOT場面写真は、シーズン1の始まりの場所でもある渋谷の交差点の周りに立つビルにまで草木が生い茂り、看板は朽ち果てている様子などを切り取っている。アリスとチシヤ(村上虹郎)が向かい合う別のカットでは、土埃を被った車にまでその蔦は伸びきっており、長い間人の生活が存在していないことがうかがえる。そのほか、新宿や六本木のショッキングな様子など、計6枚の場面写真から本作の世界観のスケールの大きさが見て取れる。
(C)麻生羽呂・小学館/ROBOT美術監督を務めた斎藤岩男は、この風景を表現するにあたり、「街全体が劣化していく。段々と汚れがひどくなり、崩壊していく。同時に時間も経過している。それらを逆算しながら構成していく必要がありました。撮影はバラバラに行われるので、完成したときに植物化のラインが繋がっているように見えなければならないのが大変でした」と語る。
場所や時間によっても異なる植物化の度合いを5段階にレベル分けし、レベルごとに亀裂の入り方や植物の生え方を設定。マップを使い、時間経過ごとに変化していく様子をシーンごとにしっかりと確認した上で、現場で本物の植物を植える作業と、さらにVFXで植物を足す作業を要したという。
(C)麻生羽呂・小学館/ROBOTVFXスーパーバイザーの土井淳は、シーズン2のために40点ものイメージボードを作成した。今回のVFXで一番大変だったのがこの植物化だったそうで、「監督は『街が山に埋もれていく感じにしたい』とずっと言っていて、『23区外は山になっている』ということになりました。中野あたりでは奥に新宿のビル群が見えるようにビルを足したり。場所によってビルの見え方も変わってくるので、そのあたりもしっかりチェックしています。佐藤監督も美術の斎藤さんもリアリティを求める方なので、『ここから木が生えるのはおかしい』という議論を何度も交わしました。架空の街ではなく自分が知っている街を変えていくのは、考えるのも作るのも楽しかったです」と振り返っている。
「今際の国のアリス」シーズン2は、12月22日にNetflixで全世界独占配信。
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