9・11テロ犠牲者の命をドル換算した男がいた マイケル・キートン主演「ワース 命の値段」23年2月23日公開
2022年12月9日 08:00

第88回アカデミー作品賞を受賞した「スポットライト 世紀のスクープ」の製作陣が手がけ、マイケル・キートンが主演した「Worth(原題)」が、「ワース 命の値段」の邦題で、2023年2月23日に公開されることが決定し、予告編、ビジュアル、場面写真が一挙に披露された。01年の9・11米同時多発テロの発生直後、“犠牲者の命に値段をつける”という究極の難題に挑んだ弁護士たちの実話をもとにしている。
(C)2020 WILW Holdings LLC. All Rights Reserved.物語の中心となるのは、9・11テロの発生直後、約7000人ものテロ被害者と遺族に補償金を分配する国家的な大事業に挑んだ弁護士たち。特別管理人を任され、調停のプロを自認する弁護士ケン・ファインバーグは、独自の計算式に則り、個々人の補償金額を算出する方針を打ち出すが、やがていくつもの矛盾にぶち当たる。年齢も職種もばらばらの被害者たちの“命の値段”を、いかに算出するのか。彼らの“命”を差別化することは、道義的に許されるのか――。約7000人の対象者のうち80%の賛同を目指すチームの作業は停滞する一方、プログラム反対派の活動は勢いづいていく。遺族の苦悩と向き合い、厳しい批判に晒されながらも、使命に立ち向かった弁護士たちの2年間の軌跡が描かれる。
(C)2020 WILW Holdings LLC. All Rights Reserved.主演とプロデューサーを担うキートンは、実在のモデルで、原案となった回想録「What is Life Worth?」の著者である弁護士ファインバーグと意気投合。計算機のようだったファインバーグが、遺族の声に耳を傾け変わっていく姿を演じた。そのほか、スタンリー・トゥッチ(「ラブリーボーン」)、エイミー・ライアン(「ゴーン・ベイビー・ゴーン」)が共演。「キンダーガーテン・ティーチャー」(日本未公開)で、18年のサンダンス映画祭で監督賞を受賞したサラ・コランジェロがメガホンをとり、マックス・ボレンスタイン(「GODZILLA ゴジラ」)が脚本を担う。20年のサンダンス映画祭で絶賛を浴び、バラク・オバマ元大統領夫妻の製作会社ハイヤー・グラウンド・プロダクションズがいち早く配給権を獲得したことも話題となった。
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(C)2020 WILW Holdings LLC. All Rights Reserved.あわせて披露された予告編は、ファインバーグが9・11テロの黒煙を目撃する、衝撃的なシーンで幕を開ける。ファインバーグ率いる弁護士チームは、被害者や遺族たちの憤る言葉を一身に受け、その痛みと向き合いながら、法律家として彼らを救おうと奮闘。映像は最後に「あなたの命は、いくらですか?」と、見る者に問いかける。
ビジュアルには、「9・11テロ犠牲者の命をドル換算した男がいた」という衝撃的なコピーとともに、被害者の“命の値段”を背負ったファインバーグの毅然とした表情を活写。場面写真では、難題に直面するファインバーグ、涙を流す被害者遺族、オペラ劇場で口論するファインバーグと、遺族であるチャールズ・ウルフ(トゥッチ)の姿が切り取られている。
「ワース 命の値段」は23年2月23日から、東京・TOHOシネマズ シャンテほか全国公開。
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