役所広司、吉沢亮は「立派な息子」 親子役で初共演
2022年11月22日 20:07
本作は、山里に暮らす陶器職人の誠治(役所)と海外で活躍する誠治の息子・学(吉沢)、隣町の団地に住む在日ブラジル人・マルコスの3人を中心に、国籍、育った環境、話す言葉などの違い、血のつながりを超え、強い絆で“家族”を作ろうとする人々を描く。この日は、役所、吉沢のほか、マルコス役のサガエルカス、ワケドファジレ、アリまらい果、シマダアラン、スミダグスタボ、成島出監督が登壇した。

吉沢は「お話をいただいたときに、話自体も素晴らしいですが、役所さんとお芝居ができるというのも(出演理由として)重要なことの一つでした。緊張しましたが、学ばせていただきました」と振り返る。具体的には“佇まい”から学ぶことが多かったといい、「その場に役の人間が存在しているというか、(本作で演じた)焼き物職人としての普段の日常がこれだという説得力が凄まじかったです」と尊敬の眼差し。
役所は「立派な息子ですよね。こんなにも褒めてくれて」と吉沢に笑顔を向け、「撮影でも吉沢くんは自然にシーンに入ってきて、会話する。自然にそこに存在してくれる」と感謝した。

劇中には2人でろくろを回すシーンがあり、役所は「苦労して時間をかけて練習しました。吉沢くんは、大河ドラマであまり練習できなかったけれど達者にやる」と振ると、吉沢は「大変でした。少ない時間でしたけれど、先生の方に教えてもらいながら頑張ってやりました」と笑っていた。
普段は格闘家として活動するサガエルカスは「役所さんとか吉沢さんとか、テレビの向こう側でしか見ていなかった人との共演は想像もしていなかった。あるシーンの練習をしたけれどうまくいかなくて、どうやってやったらいいのか悩んで本番に挑んだけれど、役所さんを前にすると自然と気持ちが入ったり、涙が出たり。本当に役所さんってすごいんだなと思いました」と明かす。

成島監督は、緊張気味だったサガエルカスらに笑顔を向けながら「みんな今日はいい子でおりこうで、これならオーディション落ちていたと思います(笑)。言うことをきかない野良犬みたいな連中ですが、そこがどうにもかわいくて。その辺がスクリーンにも出ていると思うので、役所さん吉沢さん含めて楽しんでいってください」と観客に呼び掛けていた。
「ファミリア」は、2023年1月6日から新宿ピカデリーほか全国公開。
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