鬼才アニメーター大平晋也の作り方 「AKIRA」、宮崎駿作品、これからの仕事
2022年10月17日 13:00

徳島県徳島市周辺で開催された複合型イベント「マチ★アソビ Vol.25」で10月16日、トークショー「アニメーター大平晋也トークイベント! 全仕事を振り返る」が開催された。
大平氏は、「紅の豚」「風立ちぬ」など宮崎駿監督作品をはじめ、多くの作品で原画を手がけるアニメーター。サイバーコネクトツーの松山洋氏が聞き手となり、これまでの仕事が振り返られた。
愛知県出身の大平氏は高校時代に美術部でアニメ制作を体験し、卒業後にぴえろに所属。当時、原画は動画職を3年経験してからと言われているなか、約半年で原画の仕事を始めるようになるが8カ月でぴえろを離れ、以後はフリーとしてさまざまな作品に関わるようになる。
「AKIRA」に凄腕のアニメーターが参加していると聞き、大友克洋監督に直談判して20代前半で参加したこと、宮崎監督作に参加する時は監督からレイアウト用紙に鉛筆で書いた依頼の手紙をもらうことなど、参加した作品のエピソードが松山氏の巧みなMCで引きだされた。ちなみに、大平氏と松山氏が知り合ったのは、サイバーコネクトツーが制作した「アスラズ ラース」(2012年カプコンから発売)のダウンロードコンテンツとして発売された幕間のアニメ映像を大平氏が手がけたことがきっかけで、アニメ制作はSTUDIO4℃が担当。当時のSTUDIO4℃制作担当者は、現在MAPPA代表の大塚学氏だったそうだ。
アニメーターは、絵コンテやキャラクター設定にあわせて描くのが常で、大平氏の特徴的な絵柄、ときに色鉛筆やクレヨンで描いてそのまま画面に出す実験的な作風、話数やシーン丸ごとを自身の作風で染め上げてしまうスタイルは、通常の原画マンとは大きく異なる。これは、大平氏が駆け出しの頃に参加したOVAにはテレビシリーズよりも縛りがなく、特殊な仕事ができたことが大きかったのだという。時には変える相談をする前に描いてしまうこともあったそうで、「そうしないとアニメーターの個性はなかなか出せませんから」と大平氏は朗らかに笑っていた。
大平氏はここ数年、クレジットに名前がのる作品がないが、長い時間をかけて複数の未発表作品の原画に関わってきたそうで、今後も大作への参加などが控えている模様。松山氏のサイバーコネクトツーと仕事をする話も持ち上がっていると明かされ、同社でシネマティック(作中ムービー)を担当するCGクリエイターに大平氏が手描きアニメの技術を伝授することなどが検討されているそうだ。
関連ニュース






【第97回アカデミー賞ノミネート全リスト】「エミリア・ペレス」が最多12部門13ノミネート!日本勢は伊藤詩織監督が長編ドキュメンタリー部門、西尾大介監督「あめだま」が短編アニメ部門に選出
2025年1月24日 00:02
映画.com注目特集をチェック

ガンニバル
【衝撃の問題作】なぜ世界は「ガンニバル」にハマるのか? “絶対的支持”の理由を徹底解説!
提供:ディズニー

BETTER MAN ベター・マン
【観ないとぜっったい後悔する】「グレショ」監督最新作!ラスト5分の破壊力に、感動を超えて放心状態
提供:東和ピクチャーズ

シリーズ未見の人が観たら…
【大好きなやつでした】不覚にも“秒”で沼にハマって大変なことになった話
提供:ツインエンジン

すごすぎて言葉にならない映画
【社会現象「パラサイト 半地下の家族」の次はこれ】“超痛快逆襲エンタメ”でアドレナリン全開
提供:ワーナー・ブラザース映画

映画料金2000円は高すぎるだろ!!!!
【…というあなたに】知らないと損な“1250円も安く観る裏ワザ”、ここに置いときます
提供:KDDI

35年目のラブレター
【感動実話に“とんでもない絶賛”の嵐】噂を聞きつけ実際に観てきたら…忖度なし正直レビュー!
提供:東映

聞かせてくれ、「ガンニバル」の感想を――
【感想投稿で豪華賞品が当たる】ちょっとでも観たことある人、今すぐ参加して!(提供:ディズニー)