“時間軸が半日進み、肉体が3日若返る” バカバカしい設定がフランスで大ヒット「地下室のヘンな穴」9月2日公開
2022年7月29日 08:00
カンタン・デュピュー監督の最新作「地下室のヘンな穴」が9月2日公開される。このほど、予告編と場面写真が披露された。
監督は“フランスのスパイク・ジョーンズ”の異名をとるカンタン・デュピュー。殺人タイヤの「ラバー」、鹿革男の狂気「ディアスキン 鹿革の殺人鬼」などの異色作、怪作で知られ、新作ごとに同国でスマッシュヒットを記録している鬼才だ。
そんなデュピュー監督が最新作で創造したのは、「時間軸が半日進み、肉体が3日若返る」という微妙すぎるパワーを持ったヘンな穴。この穴にハマったせいで、平凡な夫婦の、胸の奥底に封印していた欲望、衝動が呼び覚まされていく。ナンセンスなまでにバカバカしい設定が、あれよあれよという間に現実味を獲得していくストーリー展開に、「『パラサイト』より奇妙」(VARIETY)、「独創的、ばかばかしい」(THE HOLLYWOOD REPORTER)、「癖になる」(INDIEWIRE)と評され、本国フランスでは「ジュラシック・ワールド 新たなる支配者」「トップガン マーヴェリック」というハリウッド超大作に次ぐヒットを記録してる。
予告編は、「新居の地下には謎の穴がありました」という意味深なナレーションで始まる。不動産屋から、この家は人生が変わると案内されたフランス人中年夫婦のアランとマリー。地下室にぽっかり空いた穴に入ると、「12時間進んで3日若返る」という、摩訶不思議なセールスポイントを聞いた妻は、「無性に気になるの」と、穴に入りたい衝動を抑えられずに、蓋を開けてしまう。欲望に落ちた大人たちの世にも奇妙な物語の一端を垣間見られる映像だ。
緑豊かな郊外に建つモダニズム風一軒家の下見に訪れた中年夫婦のアランとマリー。購入すべきか迷う夫婦に怪しげな不動産業者がとっておきのセールスポイントを伝える。地下室にぽっかり空いた“穴”に入ると「12時間進んで、3日若返る」というのだ。夫婦は半信半疑でその新居に引っ越すが、やがてこの穴はふたりの生活を一変させていく……。
「地下室のヘンな穴」は、9月2日から新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開。