司葉子、後輩・上白石萌音にアドバイス「外へ出る時は一張羅を着なさい」
2022年7月9日 14:09

東宝映画の90年間の足跡をたどる企画上映「東宝の90年 モダンと革新の映画史(1)」のスペシャルトークショーが7月9日、東京・京橋の国立映画アーカイブで行われ、往年の東宝作品で輝きを放った司葉子と“後輩”の上白石萌音が登壇した。
阪神急行電鉄社長・小林一三氏が1932年、株式会社東京宝塚劇場を創立してから今年で90周年。同企画では“Part1”として 、 35年の「弱虫珍選組」から、16年の「君の名は。」まで、各年代のハイライトといえる名作・ヒット作を中心に、提携・配給作品を含め、東宝作品計34本(31プログラム)を上映する。

この日、上映されたのは「その場所に女ありて」(1962)。鈴木英夫監督がメガホンをとった今作は、高度経済成長期の広告業界を舞台に、仕事も恋も割り切って男性社会を生き抜く女性像をクールに描いたもの。主演を務めた司のほか宝田明、水野久美、原知佐子、山崎努、森光子、児玉清らが出演している。
司は「本を読んで、大人の“写真”だなと思いました。煙草を吸う、お酒を飲む……という、やりての女性を演じるのは初めてでしたから、煙草の練習なんか大変でしたよ」と述懐。それでも、「映っているのを観たら、大変上手でしたね。映画では、宝田明をやっつけてやりましたから(笑)」と朗らかに笑ってみせた。一方の上白石は、「いま見ても普遍性があって、新しいところがありますね。司さんは煙草をたしなまれても、麻雀をされても品格があるなあと感じました。私も格好良く煙草をたしなめる女優になりたいです」と明かした。


また、司会を務めた映画評論家の樋口尚文氏から長く俳優を続ける秘訣を聞かれた司。上白石に対して、「デビューしたての頃は待ち時間にスタッフさんたちが色々教えてくれたんです。『葉子ちゃん、外へ出る時は一張羅を着なさい。撮影所ではなんでもいいんだか』って。だから、一張羅を着なさいね」とアドバイス。聞き入っていた上白石は「きょう、すぐにお洋服を買いに行きます!」と笑顔で応じていた。

第7回「東宝シンデレラ」オーディションで審査員特別賞を受賞し、芸能界入りした上白石は「当時12歳でしたので、人生が変わった……ということを、あの年で感じてしまいました」と振り返る。所属事務所・東宝芸能に入ってからの日々に触れ、「根気強くお芝居、歌のお稽古をつけてくれました。現場に出るまでに、ある程度じっくり育ててくれた。じっくり、コトコト煮込む会社だなと感じています」と感謝を語っていた。
「東宝の90年 モダンと革新の映画史(1)」は、7月31日まで開催。
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