夢枕獏「谷口ジローにこれを観せたかった」 「神々の山嶺」公開に向けてコメント
2022年6月2日 12:00
第47回セザール賞アニメーション映画賞を受賞し、フランスで大ヒットを記録したアニメーション映画「神々の山嶺(いただき)」の公開に向けて、原作者の夢枕獏氏のコメントが披露された。
「登山家マロリーはエベレスト初登頂に成功したのか?」という登山史上最大の謎に迫りながら、孤高のクライマー・羽生と、彼を追うカメラマン・深町が不可能とされる冬季エベレスト南西壁無酸素単独登頂に挑む姿を描く。
夢枕氏の原作小説「神々の山嶺」(集英社文庫/角川文庫)は、1998年に第11回柴田錬三郎賞を受賞。谷口ジロー氏が同作を漫画化した「神々の山嶺」(集英社文庫)も01年に、第5回文化庁メディア芸術祭マンガ部門・優秀賞を受賞しており、いずれも作者の代表作として現在もなお愛され続けている。
17年に逝去した谷口氏は、生前に2度渡仏し、本作の製作に参画している。惜しくも完成版を観ることは叶わなかったが、7年の月日をかけてこのビッグプロジェクトが完成した。
夢枕氏は「二度観れば二度、三度観れば三度のあらたな感動がある。これはそういう映画だ。谷口ジローにこれを観せたかった」と、完成を待ち望んでいた谷口氏へ向けたコメントを寄せた。