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「戦争は女の顔をしていない」が原案 カンヌ国際映画祭2冠「戦争と女の顔」7月公開決定

2022年4月7日 12:00

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PTSDを抱えた元女性兵士の生と死の闘いを描く
PTSDを抱えた元女性兵士の生と死の闘いを描く
(C)Non-Stop Production, LLC, 2019

第72回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で監督賞、国際批評家連盟賞を受賞し、第92回アカデミー賞国際長編映画賞のロシア代表に選出された「Beanpole(英題)」が、「戦争と女の顔」の邦題で、7月15日から新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開されることが決定した。

本作の原案は、日本でも話題となった証言集「戦争は女の顔をしていない」(著:スベトラーナ・アレクシエービチ)。1945年のレニングラード(現:サンクトペテルブルグ)を舞台に、PTSDを抱えた元女性兵士の生と死の闘いを描く。

画像2「戦争は女の顔をしていない」スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ、三浦みどり訳(岩波現代文庫)

終戦直後のレニングラード。荒廃した街の病院で、PTSDを抱えながら働く看護師のイーヤ(ビクトリア・ミロシニチェンコ)は、ある日後遺症の発作のせいで、面倒をみていた子どもを死なせてしまった。そこに子どもの本当の母で戦友のマーシャ(バシリサ・ペレリギナ)が戦地から帰還する。そんな彼女もまた後遺症を抱えていた。心身ともにボロボロの元女性兵士2人は、なんとか自分たちの生活を再建するための闘いに意味と希望を見いだそうとする。

監督は、巨匠アレクサンドル・ソクーロフの下で学んだ新鋭カンテミール・バラーゴフ。プロデューサーは「ラブレス」「裁かれるは善人のみ」をはじめ、ハリウッドでも実績のあるアレクサンドル・ロドニャンスキーが務めている。

バラーゴフ監督は、ロシアのカバルダ・バルカル共和国出身。ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、現在は国外へ脱出している。また、プロデューサーのロドニャンスキーはウクライナ出身。彼の息子はウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領の経済顧問を務めている。ロドニャンスキーは、ロシア政府から名指しで“関連作品のロシア国内での放映を禁止”されており、SNSで反戦コメントを連日投稿。日本公開決定に伴い、バラーゴフ監督、ロドニャンスキーのコメントを寄せている。

戦争と、それを招いたロシア政府の政治的決断に強く反対している。だから私はロシアを去らなければならないと感じた。

この戦争は、ただ普通に人生を送りたい何百万という人々にとっての悲劇だ。

彼らの多くにとっては、この戦争を乗り越えること、これからの人生を送ることが難しくなるかもしれない。

ましてや、不可能になるかもしれない。これは、『Beanpole』で描かれていることと一緒だ。戦争より悪は存在しない。

アレクサンドル・ロドニャンスキー(プロデューサー)】

私は今までロシア大統領選で投票をしたことがないが(ウクライナのパスポートを持っているので)、耐え難いほど恥じている。そして、とてつもなく深い悲しみにいる。戦争に言い訳などはない。どんな主張があったとしても。

私はよく覚えている。ソ連が私たちにアフガニスタン戦争の絶対的な必要性を説明した時のことを。

それが悲劇的な間違いだったと認めるまで、10年の月日を費やし、15000人のソ連兵士と100万人近くのアフガニスタン人の命を犠牲にしたことも。

今日、ベトナム、イラク、アフガニスタン戦争など自国の戦争について言い訳できるアメリカ人はほとんどいない。

そして、またしてもこの戦争は痛ましい過ちだ。

国家の経済が崩壊し、私たちの国が世界的な孤立の中停滞し、かつてないテクノロジーの格差が深まるから、という理由ではなく、この過ちにおける恥は消え去ることがないからだ。これは私たちの子供や孫の代にも残る。

私たちは黙ってはいられない。戦争に「NO」を。

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