東出昌大が詩人・三好達治に 萩原朔太郎回顧展記念映画「天上の花」今冬公開

2022年4月4日 12:00


戦争の時代に翻弄され、詩と愛にに生きた人々を描く文芸ドラマ
戦争の時代に翻弄され、詩と愛にに生きた人々を描く文芸ドラマ

今秋に開催される萩原朔太郎の大回顧展「萩原朔太郎大全2022」の記念映画として製作された「天上の花」が、2022年初冬に公開される。主役の三好達治役に東出昌大、ヒロインの慶子役に入山法子。そのほか吹越満有森也実、萩原朔太郎の孫である萩原朔美、漫画家の浦沢直樹らが出演する。このほど、2種類のティザービジュアルも公開された。

1966年に発表された、萩原朔太郎の娘である萩原葉子の同名小説「天上の花 三好達治抄」の映画化。戦争の時代に翻弄され、詩と愛に葛藤し、懸命に生きた人々を描く文芸ドラマ。脚本を担当したのは五藤さや香と、これまで数多くの脚本を手掛け、近年では監督・脚本作「火口のふたり」(19)で多くの賞を獲得した荒井晴彦。監督は「いぬむこいり」(17)の片嶋一貴。萩原朔太郎に師事した三好達治を東出、萩原朔太郎の妹で美貌の慶子に入山、萩原朔太郎を吹越、詩人の佐藤春夫を浦沢が演じる。そして原作者の萩原葉子を母に持つ萩原朔美有森也実林家たこ蔵鎌滝恵利が共演する。

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萩原朔太郎を師と仰ぐ三好達治は、朔太郎の美貌の末妹・慶子と結ばれることを望むが、貧乏書生と侮られ拒絶される。しかし十数年後、慶子が夫と死別すると、三好は妻子と離縁して慶子と結婚。時は 太平洋戦争の真っ只中、身を隠すように越前三国にひっそりと新居を構えた二人には、雪深い冬の過酷な生活が待ち受けていた。三好は純粋な文学的志向と潔癖な人生観の持ち主であり、奔放な慶子に対しする一途な愛と憎しみが、いつしか激情とともに制御できなくなってゆく。

天上の花」とは、仏教用語で曼珠沙華、彼岸花の別名。燃えるような赤い花は情熱の象徴である一方、有毒性をもつ。これを食した後は「彼岸」つまり「死」しかないという説もある。

2022年初冬に新宿武蔵野館、渋谷ユーロスペースほか全国順次公開。

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