今井翼、hide実弟役を充実の走破!「TELL ME」情熱的な撮影現場を独占レポート
2022年3月16日 08:00
hideの実弟・松本裕士の著書「兄弟 追憶のhide」(講談社文庫刊)をベースに、hideが遺(のこ)した音楽を世に届けるため奮闘する弟たちの軌跡を描いた映画「TELL ME hideと見た景色」(2022年夏公開)が2月22日、クランクアップを迎えた。主人公hideの弟・松本裕士(ひろし)役を演じた今井翼にとっては、本作が映画初主演。実在の人物を演じるに際しプレッシャーや葛藤も多かったというが、約1カ月にわたる撮影を熱く駆け抜けた。映画.comでは、その撮影の軌跡に迫った。
本作はコロナ禍で撮影が1年延期となり、1月24日にクランクイン。撮影初日は、主人公hideの弟・裕士役の今井、hideの共同プロデューサーI.N.A.役の塚本高史、hide役のJUON、hide with Spread Beaverのメンバーといった、本作のメインキャストが勢ぞろい。横浜にある創業60年の老舗バーを借りきって撮影はスタートした。この日は、hideのけんかシーン、BARの外で待つマネージャー・裕士とhideの兄弟の絆が感じられるシーンなどが、次々と撮影された。
裕士が運転するhideの車は、本作のためにエンジンや内装などがレストアされた、本物のhideの愛車「ダイムラー ダブルシックス」を使用。ほかにも劇中に登場する小道具なども、hideの愛用品が用意された。さらに裕士のスーツ、バンドメンバーたちの色鮮やかで個性的な私服は、当時の資料や映像を参考に1990年代を再現したものだ。
本作が映画初主演となる今井は、塚本連平監督とも演技について話し合うなど、芝居に対する真摯な姿勢、初主演作への意気込みも十分。この日は動きの多いカットが続いたハードな1日だったが、主要キャスト全員が本読みなどで事前にコミュニケーションを取っていたこともあり、和やかな雰囲気で撮影を終えた。
2月3日には、hideと裕士が少年時代を過ごした神奈川・横須賀の海岸に、大人になった裕士とI.N.A.が訪れるというシーンを撮影。ここは本作のサブタイトル “hideと見た景色”にもつながる重要な箇所となることもあり、塚本監督は晴天での撮影にこだわった。祈るような気持ちで空を見上げるスタッフ陣。
刻一刻と天気が変わる寒空の中、今井と塚本がスタンバイし、陽が差し込むわずかなタイミングに合わせて本番。撮影は順調に進み、カットがかかるとモニターに駆け付け、自身の演技を確認するふたり。塚本監督からOKが出ると、ともに安堵の表情を浮かべていた。
2月8日には、I.N.A.の作業場が入るビルの屋上で撮影。hideがやりたかったことを成し遂げようと奔走する裕士とI.N.A.の前にさまざまな障害が立ちはだかる。落ち込む裕士にI.N.A.がhideの話を聞かせる感動的なシーンだ。緊張感漂う現場での本番。塚本監督は今井のそばで何度もうなずきながら、その演技を見守っている。本番は一発OK。迫真の演技を見せた今井に、塚本監督も「良かったよ」と満足げな様子だった。
2月19日は、いよいよ主要キャスト陣がクランクアップ。この日は都内でhide事務所の撮影。裕士がI.N.A.らバンドメンバーたちと一緒に準備していたアルバムの制作に暗雲が立ちこめる……というシリアスなシーンだったが、1カ月近い撮影を通じて、気心知れた様子のバンドメンバーたちは、塚本を中心にチームワークもバッチリ。和気あいあいとした様子のメンバーたちとは対照的に、シリアスなシーンが続く今井は集中力を高め、芝居に全精力を注いでいた。
この日の撮影も順調に進み、1カ月におよぶ撮影も終了。塚本連平監督は撮影を振り返り、「今井さん演じる裕士はさまざまな面を持ち、繊細に心を動かさなければならない役どころなので、彼の緊張をほぐし、それで大丈夫だと言い続けるのが僕の仕事でした。海岸のシーンは天気に恵まれ、今井さんも塚本さんも、すっきりしたいい表情をされていました。早い段階で、お二人のいいコンビネーションができあがっていたと思います」と笑顔で語った。
I.N.A.役の塚本は「やっとみんなと仲良くなってきたかなという頃に終わってしまうのは、本当に寂しいです。自分が小さい頃から憧れていた人の映画に関わることができて。ましてやI.N.A.という重要な役に選んでいただいて。きっと僕が出ていなかったら、ものすごく嫉妬していたと思います(笑)。公開を楽しみにしております」と安堵の表情。
主演の今井も「1年越しのクランクインからこの日を迎えられて、まずはホッとしています。実話であり、役どころとしても日々葛藤することがありましたが、塚本監督が日々寄り添ってくださったおかげで、自分なりに心を込めて、丁寧に演じさせていただくことができました。皆さんとこの作品を作り上げられたことを誇りに思っております」と晴れやかな表情。周囲のスタッフたちから大きな拍手が送られ、キャスト陣も名残惜しそうな様子を見せていた。
映画は、今夏に公開。
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