ムロツヨシ、陰のある刑事役で新境地 「雨に消えた向日葵」でWOWOW連続ドラマ初主演
2022年2月28日 08:00
ムロツヨシがWOWOWの連続ドラマ初主演を飾り、陰のある刑事役で新境地を開く「連続ドラマW 雨に消えた向日葵」が7月に放送、配信されることが決定。ある少女失踪事件の真相を追う刑事・奈良健市(ムロ)と、失踪した少女・石岡葵の家族の苦悩と執念の日々を描く。あわせて特報(https://youtu.be/73_sO6biBmQ)もお披露目された。
本作は、吉川英梨氏の同名小説(幻冬舎刊)をドラマ化するヒューマンミステリー。ムロ演じる中堅刑事・奈良は、ある事件で妹を守れなかったことに大きな後悔を抱えている。常に冷静で仕事熱心、上司や同僚からの信頼も厚いが、私生活はおざなりで、他人に心の内を見せない、どこか陰のあるキャラクターだ。そんな奈良は、少女失踪事件の捜査を担当するなかで、娘の無事を願う家族の一途な思いと、自らの妹への思いを重ね、まるで罪滅ぼしかのごとく捜査にのめり込んでいく。
映画「銀魂」やドラマ「今日から俺は!!」「親バカ青春白書」などコメディ作品への出演が多いムロが、痛々しいほどの執念で事件を追う刑事役で、新境地を開拓。以下の通り意気込みを語っている。
「罪悪感からくる正義感なのか、正義感があるからこその抱え続ける罪悪感なのか、どちらにせよそこから生まれる使命感だけで生きている男です。そんな男を演じることになりました。行方不明となったひとりの少女が『生きている』ことを信じ、追いかけ続ける。ただただその男と向き合った日々です。演じることに没頭しました。ぜひ、皆様に見ていただきたいのです。ただ、コメディ作品ではありません。刑事ドラマでもあるのですが、私を含めましてまわりの刑事たちが……コメディ畑の方たちばかりで、それはそれで、え?どう見たら良いの?という、そこがまたこのドラマの説得力になっていることを信じています。人間ドラマです。何があるかわかりゃあしないこのご時世。『何かを信じる』ことの必要性や重みを、真っ直ぐにお伝えできたら、と思います。どうかいろんな想像と共にオンエアをお待ちください」
物語はある豪雨の日、向日葵の咲く田んぼ道で、小学5年生の少女・葵が傘一本だけを残し、こつ然と姿を消した事件から始まる。埼玉県警捜査一課の警部補・奈良は、失踪の一報を受け現場へ急行。そこには葵の父・征則の姿があった。妻・秋奈と離婚調停中で葵たちとは別居していたが、知らせを受けて飛んできたという。葵の失踪は誘拐か、事故か、あるいは両親の不仲を理由にした家出か――。捜査が難航するなか、征則ら家族の悲痛に向き合う奈良も、妹・真由子のことで苦悩を抱えていた。真由子は過去に暴漢に襲われて以来、心を閉ざしていて、奈良はその出来事を機に刑事を志したのだった。情報が錯綜する状況でも、奈良は執念の捜査で真相に迫っていく。
「連続ドラマW 雨に消えた向日葵」(全5話)は、ドラマ「ゴシップ #彼女が知りたい本当の○○」の関えり香が脚本を手掛けた。7月にWOWOWプライムとWOWOW 4Kで放送(第1話は無料)、WOWOWオンデマンドで配信される。原作者・吉川氏のコメントは以下の通り。
連続ドラマWは良質で大人なドラマを放送している枠という印象、ドラマ化を大変光栄に思いました。また本作は、私が生まれ育った埼玉県坂戸市が舞台です。ドラマの舞台に選ばれたことに格別の喜びがありました。主演のムロツヨシさんは器用に何でも演じる役者さんという印象がありました。主人公・奈良健市役と聞いて「なるほどな」。実際に見させていただくとあまりに奈良健市すぎる、と思いました。小説からそのまま飛び出してきたようです。脚本を始め制作陣のみなさんが原作に敬意を持って作っていただいたからこそ。原作を読んだ方も未読の方も納得の、質の高い刑事ドラマをお楽しみいただけると思います。
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