トリュフハンターの貴重な姿に密着 秘密の狩場を聞かれたらどうする?
2022年2月2日 14:00
「君の名前で僕を呼んで」のルカ・グァダニーノ監督が製作総指揮を務め、北イタリアの森で白トリュフを採取する老人たちをとらえた「白いトリュフの宿る森」から、本編映像の一部(https://youtu.be/U5inj33iWPE)が披露された。後継者のいないトリュフハンターが、秘密の狩場を守るシーンを収めている。
世界で最も希少で高価な食材「アルバ産の白トリュフ」。その名産地である北イタリア、ピエモンテ州で、写真家のマイケル・ドウェックは、夜になると森に白トリュフを探しに出てくる、まるで妖精のようなおじいさんたちがいる……というささやかな言い伝えを耳にしたことから、本作の映画製作は始まった。
栽培は行われず、どのように、なぜそこに育つのか解明されていない白トリュフ。危険のつきまとう森の奥深く、老人たちは犬と共に、まるで宝探しを愉しむように、何世代にも伝わる伝統的な方法で白トリュフを探し出す。
近年の気候変動の影響や森林伐採により、白トリュフの希少性は更に増し、価格も高騰。トリュフハンターたちから白トリュフが実る秘密の場所を聞き出そうと、たくさんの人間が言い寄ってくる。
披露されたのは、後継者のいないトリュフハンターのアウレリオ・コンテルノが、秘密の狩り場をぜひ譲ってほしいと懇願されているシーン。レストランで食事を共にしている男性から「あなたは84歳で奥さんも子どももいません。最高のトリュフハンターとしてあなたの秘密の狩り場を教えてもらえませんか?」と頼まれるも、コンテルノは「断る。絶対にダメだ。一緒に行くのは構わんが、新しく開拓しろ。私の狩り場はダメだ」と断る。
それでも諦めない男性に対して、「あれこれ心配する気持ちは君自身や家族に向けなさい」「狩り場にいってトリュフを探すには、鼻の利く犬と一緒じゃないと無理だろう」など助言をする。家族にも80年間連れ添った友人にさえも、自分だけの秘密の狩場は決して教えないというトリュフハンター。本作はそんなトリュフハンターの生活に約3年間密着し、このシーン以外にもこれまで明らかにされてこなかった貴重な映像を収めている。
「白いトリュフの宿る森」は、2月18日からBunkamuraル・シネマほか全国公開。