激動の時代に揺れる家族と故郷 ケネス・ブラナーの自伝的作品「ベルファスト」場面写真
2022年1月26日 11:00

第46回トロント国際映画祭で最高賞(観客賞)を受賞した、ケネス・ブラナー監督作「ベルファスト」の場面写真が披露された。俳優・監督・演出家として活躍するブラナーが、自身の幼少期を投影し、家族と故郷という普遍的なテーマをモノクロ映像で描く。

本作の舞台は、1969年の北アイルランド・ベルファスト。9歳の少年バディは、住民すべてが顔なじみで、まるでひとつの家族のような暖かさに包まれるこの街で、愛にあふれた日々を送っていた。しかし、突如プロテスタントの暴徒が街のカトリック住民への攻撃を始め、大規模な暴動が発生。この日を境に幸せな日常は奪われてしまう。

世界中の55の映画祭で33の賞を受賞し、第79回ゴールデングローブ賞では脚本賞を受賞している。主人公となる9歳の少年バディを演じたのは、本作が長編映画デビューとなるジュード・ヒル。出稼ぎで家を空けがちな父を「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」の若富豪クリスチャン・グレイ役で一躍注目を集めたジェイミー・ドーナン、気丈で美しい母をモデル・女優として活躍するカトリーナ・バルフ、ユーモアと遊び心を忘れない祖父ポップをベルファスト出身のベテラン俳優キアラン・ハインズ、静かに家族を見守る祖母グラニーをジュディ・デンチが演じている。

場面写真では、バディらが家族揃って映画を楽しむ美しい一瞬が切り取られた一枚や、家族の幸せな日常をとらえた写真、激怒する母から必死で逃げ切ろうとするバディの姿も披露された。
「ベルファスト」は3月にTOHOシネマズ シャンテ、渋谷シネクイントほか全国公開。
(C)2021 Focus Features, LLC.
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