「ありがとう、トニ・エルドマン」のお父さん、今度はカリスマ指揮者に 新作のキャスティング裏話も
2022年1月13日 15:00

指揮者ダニエル・バレンボイム率いる楽団をモデルに描いた「クレッシェンド 音楽の架け橋」から、オーストリア出身のベテラン俳優ペーター・シモニスチェクの場面写真が披露された。ドイツで大ヒットを記録した「ありがとう、トニ・エルドマン」で“悪ふざけ大好きお父さん”を演じたシモニシェックが、本作では威厳あるカリスマ指揮者に扮している。
世界的に有名な指揮者のエドゥアルト・スポルクは、紛争中のパレスチナとイスラエルから若者たちを集めてオーケストラを編成し、平和を祈ってコンサートを開くというプロジェクトを引き受ける。オーディションを勝ち抜き、家族の反対や軍の検問を乗り越え、音楽家になるチャンスを掴んだ20余人の若者たち。しかし、戦車やテロの攻撃に晒され憎み合う両陣営は激しくぶつかり合ってしまう。

シモニシェックは、オーストリアのグラーツ音楽演劇芸術大学で学び、主に舞台を中心に活躍。ミヒャエル・ハネケら名匠とも仕事をともにしてきた。「ありがとう、トニ・エルドマン」では、ロン毛のかつらに出っ歯というバレバレの怪しい変装で娘の職場やパーティー会場に現れる父親を演じ、ヨーロッパ映画賞主演男優賞を始め多くの賞に輝いた。
本作で演じた指揮者のスポルクは、鋭い眼差しでオーディションを行うが、敵対するオーケストラの若者たちにじっくり向き合う情熱を持つキャラクター。実はスポルクにはある衝撃の過去があり、心の中に大きな葛藤を抱えている。

複雑なキャラクターに挑んだシモニシェックについて、ドロール・ザハビ監督は「マエストロ役は初めからシモニシェックにと決めていた」と語り、「彼は指揮者役として理想的なだけでなく、唯一無二の存在であり、驚くべきキャリアを築き上げてきています」「物語の核としての温かさを加え、彼にしか出来ない力強い演技でこの映画の質をより一層高めてくれました」と、その確かな演技力を絶賛している。
「クレッシェンド 音楽の架け橋」は、1月28日から全国公開。
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

ワン・バトル・アフター・アナザー
【個人的・下半期で最も観たい映画を実際に観たら…】期待ぶち抜けの異常な面白さでとんでもなかった
提供:ワーナー・ブラザース映画

めちゃくちゃ笑って、すっげぇ楽しかった超刺激作
【これめちゃくちゃ良かった】激チャラ大学生が襲いかかってきて、なぜか勝手に死んでいきます(涙)
提供:ライツキューブ

てっぺんの向こうにあなたがいる
【ベスト“吉永小百合主演映画”の話をしよう】独断で選んだTOP5を発表! あなたの推しは何位!?
提供:キノフィルムズ

スパイによる究極のスパイ狩り
【前代未聞の心理戦】辛口批評サイト96%高評価、目を逸らせない超一級サスペンス
提供:パルコ

レッド・ツェッペリン ビカミング
【映画.com編集長が推したい一本】むしろ“最前列”で観るべき奇跡体験! この伝説を人生に刻め!
提供:ポニーキャニオン

酸素残量はわずか10分、生存確率0%…
【“地球で最も危険な仕事”の驚がくの実話】SNSで話題、極限状況を描いた超高評価作
提供:キノフィルムズ

なんだこのかっこいい映画は…!
「マトリックス」「アバター」など数々の傑作は、このシリーズがなければ生まれなかった――
提供:ディズニー

宝島
【超異例の「宝島」現象】こんなにも早く、心の底から“観てほしい”と感じた映画は初めてかもしれない。
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント