「ベニスに死す」「世界で一番美しい少年」ビョルン・アンドレセンインタビュー 「ベルばら」オスカルのモデルになったことに驚く
2021年12月18日 09:00
ルキノ・ビスコンティ監督作「ベニスに死す」(71)で主人公を破滅に導く少年タジオを演じたビョルン・アンドレセンの衝撃の真実を描いたドキュメンタリー「世界で一番美しい少年」が公開された。同作は、豊富なアーカイブ映像により今明かされる「ベニスに死す」の裏側、 “世界で一番美しい少年”と呼ばれその後の人生を運命づけられてしまったアンドレセンの栄光と破滅、そして心の再生への道のりを映し出す。日本でも絶大な人気を誇るアンドレセンが、日本向けのオンラインインタビューに応じ、メッセージを寄せた。
ひと言で言うと自信です。クリスティーナ・リンドストロム(本作の監督のひとり)がこの話を持ちかけてきた時は、10分か25分ぐらいのもので、午後3時ぐらいに放送されるような作品かと思っていました。でも、結果的には、少なくとも私にとって想像以上のものになりました。クリスティーナと私は80年代からの古い知り合いで、もともと彼女のことを信頼していたので、出演への迷いは一切なかったのです。
思い出はたくさんあります。日本に行ける、それだけでも素晴らしいことなんです。私は日本が大好きで、お気に入りの国です。日本食も人もとても好きですよ。帝国ホテルのスイートでの夜がとても印象的でした。それ以外にもたくさんあって、「これ」と一つには絞れないですね。すごく良い経験だったので、また日本に行ける日を楽しみにしています。今は色々と制限もありますし、残念ながらインタビューもこういう形になってしまいましたが。でも、規制がなくなったらまたの機会があるといいですね。それが近い将来だと嬉しいです。
池田さんとの対面はとても素晴らしかったです。でも、実は、全然知らなかったんです……。私のようにこんな素朴な人間が、漫画のキャラクターのモデルになっていたなんて、本当に何も知らなくて。彼女はすごく親切で、1枚だけでなく、2枚も私に絵を描いてくれました。1枚は若い男の子の絵で、もう1枚は私に似た感じの男性の絵で、とても大事にしています。
10年前にアメリカ人の男性がそのことを話してくれたのですが、私は全然真面目に彼の話を聞いていませんでした。冗談だと思っていました。非現実的というか、ちょっと信じられなくて……。でも、実際には冗談ではなくて、本当にびっくりしました。
歌詞を発音でしか覚えていないので、何を歌っているのかは全然わからなかったけれど、もう1、2回聞けば、また歌えると思います。当時、歌った後にすごく恥ずかしいと思ったことを覚えています。自分はジャズやもっと洗練された音楽が好きだから、ポップなんか……と思っていましたが、今は私も大人になったので、どんな音楽でも良くできていれば好きです。ポップにもいい歌がたくさんありますし、あの曲はとてもいい曲だったので、歌えて良かったですね。
それについてはまだ公言できないのですが、いくつかあります。だから、きっとまたお会いできる機会もあると思います。
こういうのがあまり得意ではなくて……何かかっこいいことを言えたらとも思いますが、できないんです。でも、映画を楽しんでいただけたらと。皆さんにお会いできなくて残念です。見る人が楽しんでくれればと思います。日本の皆さんにも感謝です。できるだけ早くまた日本にも行きたいです。
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