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イラク、クルディスタン、シリア、レバノン国境地帯を映すジャンフランコ・ロージ監督新作「国境の夜想曲」2月11日公開

2021年12月4日 10:00

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幾多の痛みに満ちた場所をロージ監督がひとり旅した
幾多の痛みに満ちた場所をロージ監督がひとり旅した
(C)21 UNO FILM / STEMAL ENTERTAINMENT / LES FILMS D’ICI / ARTE FRANCE CINEMA / Notturno NATION FILMS GмвH / MIZZI STOCK ENTERTAINMENT GвR

ローマ環状線、めぐりゆく人生たち」と「海は燃えている イタリア最南端の小さな島」で、ドキュメンタリーとしては史上初となる最高賞をベルリン、ベネチア映画祭で受賞しているジャンフランコ・ロージ監督の最新作「国境の夜想曲」の公開日が2月11日に決定、ビジュアルと予告編がお披露目された。

本作は3年以上の歳月をかけて、イラク、クルディスタン、シリア、レバノンの国境地帯で撮影された。この地域は2001年の9・11米同時多発テロ、2010年のアラブの春に端を発し、直近ではアメリカのアフガニスタンからの撤退と、現在と地続きで、侵略、圧政、テロリズムにより、数多くの人々が犠牲になっている。そんな幾多の痛みに満ちた場所をロージ監督は通訳を伴わずにひとり旅し、そこに残された人々の声に耳を傾け続ける。母親たちの死を悼む哀悼歌、癒えることのない痛みを抱えた子どもたち、精神病院の患者たちによる政治の無意味さについての演劇――そこには夜の暗闇から、一条の希望を見出し生きようとする者達の姿があった。

予告編は、無数の男たちが刑務所を徘徊するシーンで幕を開ける。アメリカ国旗を掲げた装甲車が物々しく並ぶ場面とともに、亡き息子を想う母親、心に深い傷を負った子どもたちなど、つらい状況に置かれた人々の苦境、そしてその一方で幸せそうな恋人たちの姿が映し出され、どんな状況にあっても生きることを諦めない人々の力強さと希望を感じさせる。ショパンのノクターン第8番の旋律に乗せ、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥのコメントで締めくくられる。

国境の夜想曲」は 2022年2月11日から、Bunkamura ル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開。

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