「MONSOON モンスーン」予告編完成! ヘンリー・ゴールディングが触れていく“ベトナムの今”
2021年11月2日 18:00
ヘンリー・ゴールディング(「クレイジー・リッチ!」「G.I.ジョー 漆黒のスネークアイズ」)が主演し、「追憶と、踊りながら」のホン・カウが監督を務めた「MONSOON モンスーン」の予告編と場面写真が、このほどお披露目された。
本作は、30年ぶりにベトナム・サイゴン(現ホーチミン)へ帰郷した男のアイデンティティを探す旅路を描いた作品。ゴールディングが演じたのは、変わり果てた街に馴染めない主人公・キット。イギリス人の父とマレーシア人の母を持つゴールディングは、キットの持つ複雑なアイデンティティに強い共感を抱いたという。なお、カウ監督は、カンボジアから逃れてベトナムに渡ったのち8歳まで同国で過ごし、“ボート難民”として渡英していた過去を持つ人物だ。
キットは、両親の遺灰を埋葬すべく、30年ぶりに祖国であるサイゴン(現ホーチミン)に足を踏み入れることに。彼は6歳の時、家族とともにベトナム戦争後の混乱を逃れてイギリスへ渡った“ボート難民”だった。もはやベトナム語すらままならない彼は、英語が話せる従兄弟のリー(デビッド・トラン)の助けを借りながら、どこか大事な場所を探し始めるが、思うようには進まない。サイゴンは今やすっかり経済成長を遂げ、かつての姿は見る影もなかったからだ。
そんななか、ネットで知り合ったアフリカ系アメリカ人のルイス(パーカー・ソーヤーズ)と一夜をともにするキット。ルイスの父親は、ベトナム戦争に従軍したという過去を持ち、そのことを隠してこの国で暮らしていた。その後、両親の故郷ハノイへ向かったキットは、サイゴンで知り合った学生リンの実家が営む伝統的な蓮茶の工房を見学。それはキットの知る“古き良きベトナム”の姿にようやく触れられた時間だった。やがてキットは、リーから自分たちの家族の亡命にまつわる“ある真実”を聞かされることになる。
予告編で描かれるのは、キットのアイデンティティを探す旅の道程。母国語を忘れ、まるで観光客のように街に馴染めず孤独な表情を浮かべるキットが、過去の記憶を辿るように街を彷徨う姿が映し出される。経済成長を遂げ、すっかり姿を変えたサイゴンと、昔と変わらず古く懐かしい文化や街並みを残すハノイ。人々との交流を通して、次第にキットの表情は変化していく。サイゴンの夜景、ハノイの田園風景、観光名所でもあるロンビエン橋など、変わりゆくベトナムの“今”を圧巻の映像美でとらえている。
「MONSOON モンスーン」は、2022年1月14日に東京・ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で公開。
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