悪童とは正反対! 真面目でキュートなピノッキオ役&ロベルト・ベニーニのオフショット
2021年10月25日 09:00
第93回アカデミー賞の衣装デザイン賞とメイクアップ&ヘアスタイリング賞にノミネートされたダークファンタジー「ほんとうのピノッキオ」のオフショットが披露された。悪童ピノッキオを演じたフェデリコ・エラピと、ジェペット爺さんを演じたロベルト・ベニーニが和やかに過ごす様子をとらえている。
イタリアの作家カルロ・コロディが1883年に出版し、100年以上にわたり読み継がれる名作児童文学「ピノッキオの冒険」。本作では、「ゴモラ」「ドッグマン」で知られるマッテオ・ガローネがメガホンをとり、無邪気な操り人形に見せかけて、実は行く先々でトラブルを巻き起こす、“悪童”の面にフォーカス。旅の途上に登場する世にも奇妙な生きものたち、人生の不条理や社会風刺を盛り込んだ寓話的なストーリー展開を、圧倒的な映像美で描き出す。
本編では、自分の為を思い忠告をしてくれるコオロギに対し「黙れ」と叫び木のハンマーを顔面に向けて放り投げ、甘い誘いがあると学校を抜け出したり、見ず知らずの男の馬車に乗って遊びに行ってしまうピノッキオ。自由奔放なやんちゃ坊主だが、ガローニ監督は「フェデリコ本人はピノッキオと正反対。だから彼をキャスティングしたんだ」と明かす。
「ピノッキオは努力や義務や責任から逃避するキャラクターだよね。フェデリコ自身はピノッキオを我々が考えていたものとはかけ離れたキャラクターだと解釈していたんだけど、それでいて彼はまだ8歳(撮影当時)の子どもなので、純粋にピノッキオに共感し、その感情を上手く汲み取って演じてくれました」(ガローニ監督)
エラピは4歳から子役として活躍し、映画のセットには常に家庭教師が付き、芝居と共に勉学に励んでいたそう。オフショットは、撮影カメラをのぞき込む様子が捉えられており、好奇心旺盛でかわいらしい姿が見受けられる。
ベニーニとの共演について、エラピは「最高なキャスティング。彼はすごく優しくて、親切で、ピノッキオみたいに優しい心の持ち主でした」と撮影を振り返る。ベニーニが自分と同じピノッキオ役を演じ、監督も務めた「ピノッキオ」についても「もちろん観ました。ロベルトのピノッキオは、キュートでした」と話している。
「ほんとうのピノッキオ」は、11月5日に東京・TOHOシネマズ シャンテほか全国公開。