森田剛、有村架純主演映画「前科者」に出演! 岸善幸監督「大きな力となりました」
2021年9月13日 05:00
森田剛が、岸善幸(「二重生活」「あゝ、荒野」)が監督を務める映画「前科者」に出演することがわかった。森田の映画出演は「ヒメアノ~ル」以来、約6年ぶり。職場のいじめが原因で同僚を殺めてしまった男・工藤誠役を演じている。あわせて、第1弾ビジュアルも披露された。
「ビッグコミックオリジナル」(小学館刊)で2018年1月から連載が始まった原作漫画(作・香川まさひと氏、作画・月島冬二氏)を、連続ドラマ&映画化。物語の題材は、罪を犯した前科者たちの更生、社会復帰をサポートする保護司。主演の有村架純が、罪を犯した“前科者”たちの更生、社会復帰を目指し、彼らと向き合い奮闘していく保護司・阿川佳代を演じる。
森田が扮する工藤は、出所後、佳代の元で更生し、社会復帰へ近づいていたのだが、ある日、忽然と姿を消し再び警察に追われる身となる人物。森田は「本作の脚本を読ませていただいた時に、自分に何かできるのではないかと直感的に惹かれました」と説明。
また、脚本を読んだ際に「今回演じた工藤誠を始め、何らかのトラウマを背負って戦っている人たちを描いている物語で嘘が無い脚本だと思いましたし、一人でも嘘があると成立しないとも思いました。少なからず、自分自身もそういう思いを持って生きているのを感じているので、すごく難しくもありますが、勝負をしてみたいと思い、出演をさせていただくことになりました」と思いの丈を述べている。
岸監督は、森田の演技について「この映画にとって、罪を犯してしまった人間の存在感がとても重要だと考えていました。森田さんの設計する誠は気弱で優しく、常に罪悪感を背負っていました。それは本作品にとって大きな力となりました」と語っている。
また、WOWOWの加茂義隆プロデューサーは「俳優・森田剛の魅力に取り憑かれ、いつか一緒に作品を作りたいと長く強く思い続けていました。本作の企画中に観劇した舞台『FORTUNE』に心打たれ、工藤誠役は森田剛しかいないと確信しました」と起用理由を明かす。そして「有村架純、森田剛が演じる希望を持ちながら懸命に生きる人間模様。岸善幸監督渾身の一作を是非劇場でご覧ください」とアピールした。
「前科者」は、22年1月に全国公開。なお、ドラマ版「前科者 新米保護司・阿川佳代」(全6話、第1話は無料放送)は、11月20日から毎週土曜午後10時30分にWOWOWで放送され、各話の放送終了後にはWOWOWオンデマンド、Amazon Prime Videoで見逃し配信される。森田と岸監督のコメント全文は、以下の通り。
本作の脚本を読ませていただいた時に、自分に何かできるのではないかと直感的に惹かれました。
今回演じた工藤誠を始め、何らかのトラウマを背負って戦っている人たちを描いている物語で嘘が無い脚本だと思いましたし、一人でも嘘があると成立しないとも思いました。
少なからず、自分自身もそういう思いを持って生きているのを感じているので、すごく難しくもありますが、勝負をしてみたいと思い、出演をさせていただくことになりました。
役作りにおいては事前に岸監督とお話する機会があり、疑問に思ったことも色々と話し合うことができました。岸監督は、役者をすごく信用している方で、自由にやっていいと任せていただけたので、それに応えたいなという気持ちで現場に集中できました。
有村架純さんとの共演シーンは、台本にない部分で気持ちがつながった演技ができました。
自分の中でも大切にしていたシーンだったので、集中して出し切れたなと思っています。
人は1人では生きていけないという、人との関わりを感じる作品になりましたので、是非ご覧ください。
この映画にとって、罪を犯してしまった人間の存在感がとても重要だと考えていました。
森田さんの設計する誠は気弱で優しく、常に罪悪感を背負っていました。
それは本作品にとって大きな力となりました。
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。
休暇をもらって天国から降りてきた亡き母と、母が残したレシピで定食屋を営む娘が過ごす3日間を描いたファンタジーストーリー。 亡くなって3年目になる日、ポクチャは天国から3日間の休暇を与えられ、ルール案内を担当する新人ガイドととも幽霊として地上に降りてくる。娘のチンジュはアメリカの大学で教授を務めており、そのことを母として誇らしく思っていたポクチャだったが、チンジュは教授を辞めて故郷の家に戻り、定食屋を営んでいた。それを知った母の戸惑いには気づかず、チンジュは親友のミジンとともに、ポクチャの残したレシピを再現していく。その懐かしい味とともに、チンジュの中で次第に母との思い出がよみがえっていく。 母ポクチャ役は韓国で「国民の母」とも呼ばれ親しまれるベテラン俳優のキム・ヘスク、娘チンジュ役はドラマ「海街チャチャチャ」「オーマイビーナス」などで人気のシン・ミナ。「7番房の奇跡」「ハナ 奇跡の46日間」などで知られるユ・ヨンアによる脚本で、「僕の特別な兄弟」のユク・サンヒョ監督がメガホンをとった。劇中に登場する家庭料理の数々も見どころ。
旧ソビエト連邦史上最悪の連続殺人鬼を追う刑事の戦いを、実在の連続殺人犯たちをモデルに描いたサイコスリラー。 1991年、何者かに襲われて怪我を負った女性が森の近くで保護された。女性の証言によると、彼女に怪我を負わせた犯人の手口は3年前に捕まったはずの連続殺人犯のものと酷似しており、3年前の犯人は誤認逮捕だったことが判明。本当の連続殺人犯は10年以上にわたって残忍な犯行を繰り返し、36人を殺害していた。捜査責任者イッサは新たな容疑者アンドレイ・ワリタを追い詰め、尋問をする中で彼こそが真犯人だと確信していく。やがて、ワリタの口から驚くべき真実が明かされる。 本作が長編デビューとなるラド・クバタニアが監督・脚本を手がけ、1978年から90年にかけて50人以上を殺害した容疑で逮捕されたアンドレイ・チカチーロをはじめとする数々の連続殺人犯をモデルに、刑事や精神科医、犯罪学者にインタビューをしながら犯人の人物像を組み立てた。刑事イッサ役に「葡萄畑に帰ろう」のニカ・タバゼ。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
インドで被差別カーストの女性たちが立ちあげた新聞社「カバル・ラハリヤ」を追ったドキュメンタリー。 インド北部のウッタル・プラデーシュ州で、カースト外の「不可触民」として差別を受けるダリトの女性たちによって設立された新聞社カバル・ラハリヤ(「ニュースの波」の意)は、紙媒体からSNSやYouTubeでの発信を中心とするデジタルメディアとして新たな挑戦を開始する。ペンをスマートフォンに持ちかえた女性記者たちは、貧困や階層、ジェンダーという多重の差別や偏見にさらされ、夫や家族からの抵抗に遭いながらも、粘り強く取材して独自のニュースを伝え続ける。彼女たちが起こした波は、やがて大きなうねりとなって広がっていく。 2022年・第94回アカデミー長編ドキュメンタリー賞にノミネートされたほか、2021年サンダンス映画祭ワールドシネマドキュメンタリー部門で審査員特別賞&観客賞、山形国際ドキュメンタリー映画祭アジア千波万波部門で市民賞を受賞するなど高く評価された(山形国際ドキュメンタリー映画祭上映時のタイトルは「燃え上がる記者たち」)。