背中一面のタトゥーで“アート作品”となった男の数奇な運命 「皮膚を売った男」ポスター公開
2021年8月19日 17:00

第93回アカデミー賞の国際長編映画賞にノミネートされた「皮膚を売った男」のポスターが公開された。背中一面にタトゥーを施された難民の主人公と、その肩に満足げに手を添える現代アーティストの姿が収められている。
映画は、チュニジアの女性監督カウテール・ベン・ハニアが、「もしも生身の人間が芸術作品となり、売買の対象になったら」という設定のもと、移民、難民問題をめぐる偽善や現代アートに関する知的欺瞞を風刺。理不尽な世界の在りようを、主人公の数奇な運命を通してユーモアたっぷりに描いた人間ドラマ。アカデミー外国語映画賞のチュニジア代表に選ばれた。
内戦の続くシリアから脱出し、難民となったサムは、現代アートの巨匠から驚くべき提案を受ける。それは、サム自身がアート作品になるというものだった。自身が芸術品になれば大金を得られ、展覧会のたびに海外にも行ける。海外で離ればなれになっていた恋人に会うため、サムはオファーを受けるが、次第に精神的に追いつめられてゆく。
サム役をヤヤ・マヘイニが演じ、「007 スペクター」のモニカ・ベルッチ、「アンノウン・ボディーズ」「Uボート:235 潜水艦強奪作戦」のケーン・デ・ボーウが共演。「Beauty and the Dogs」(2017)でカンヌ国際映画祭のある視点部門で音響賞を受賞している。
「皮膚を売った男」は、11月12日に東京のBunkamura ル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で公開。
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