55年ぶりに復活した「大魔神」 「妖怪大戦争 ガーディアンズ」での“進化”とは?
2021年7月16日 09:00
三池崇史監督の最新作「妖怪大戦争 ガーディアンズ」において、日本特撮界の象徴ともいえる“大魔神”が復活を果たす。スクリーンへの帰還は、実に55年ぶりのこと。長い歳月を経て目覚めた“大魔神”は、令和の時代にどのようなスケールアップを遂げたのだろうか。映画.comでは、未発表の場面写真を独占入手。その“進化”に着目していく。
“大魔神”は、大映(現:KADOKAWA)が製作・公開した日本映画の特撮時代劇シリーズ3部作「大魔神」「大魔神怒る」「大魔神逆襲」に登場する守護神。1966年に公開された「大魔神」では、丹波の国にある魔神の山の阿羅羯磨(あらかつま)という武神像として、領民たちから信仰されていた。普段は穏やかな表情だが、怒りが頂点に達すると、掲げた両腕から現れる顔が“憤怒の形相”に変化する。
「妖怪大戦争 ガーディアンズ」への参戦が発表された6月8日には、SNSでも話題沸騰。「え、大魔神映画館で見れるの?」「大魔神さんが参戦と聞いてちょっと観たくなってきた」「前作より盛り上がりそうだな!」という声が相次いだ。
今回の“大魔神”は、圧倒的な脅威として突然姿を現した“妖怪獣”に対抗すべく、妖怪たちが救いを求める「最後の切り札」として登場することに。埼玉県・所沢市の将軍塚に下半身が埋まった状態で眠っており、平安時代に活躍した伝説の妖怪ハンター・渡辺綱(北村一輝)の子孫のみが復活させる力を持っている。そのために白羽の矢が立ったのが、渡辺綱の血を引く主人公・渡辺ケイ(寺田心)。しかしそこはやはり“大魔神”。味方として完全に制御することは困難だったのだ……。
“大魔神”のデザインを手掛けたのは、「ゴジラ FINAL WARS」のモンスターデザイン、「仮面ライダーW」のクリーチャーデザイン、ハリウッド映画「エンジェルウォーズ」のコンセプトデザインを手がけたイラストレーターの寺田克也。66年版では身長4.5メートルだったが、今作では9.8メートルに“巨大化”している。
さらに、戦闘中は頭頂部から炎がのぼり、携えた刀は燃えた状態となって数十メートルまで伸びるなど、バトルに特化したデザインに進化。劇中では、300メートルを超える“妖怪獣”と対峙しても引けを取らないよう、背景のCGも駆使しながら巨大感を演出。また“大魔神”も“妖怪獣”も、いずれもただの怪獣ではなく「心を持った生物」という点を印象付けるように作られている。そのほか、両肩にケイや弟のダイ(猪股怜生)を乗せたり、巨大な水龍の背に自らが乗ったりと、アクティブな立ち回りも披露している。
「妖怪大戦争 ガーディアンズ」は、8月13日に全国公開。なお、妖怪・特撮作品を一挙上映する「妖怪・特撮映画祭」(https://youtu.be/L-s9qzBAoq8)では、「大魔神三部作」(「大魔神」「大魔神怒る」「大魔神逆襲」)の4K修復版が披露される。同映画祭は、7月16日~8月12日に角川シネマ有楽町、7月23日~8月12日にところざわサクラタウン ジャパンパビリオン(ホールB)、その後全国順次上映。
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