キンコン西野、映画作りの持論を明かす「サービスに落とし込む」
2021年6月18日 20:00
本作は、脱北者や元看守らの証言をもとに北朝鮮強制収容所の内情を描きつつ、過酷な環境下で家族とその仲間たちが生き抜く姿を3Dアニメーションで描く。西野は「映画 えんとつ町のプペル」、清水監督は本作で共にアヌシー国際アニメーション映画祭に作品がノミネートされた経験を持つ。
「映画 えんとつ町のプペル」の経験を振り返った西野は、「作品はサービスに落とし込まないと忘れられてしまう」と持論を展開し、「『プペル』では実際にえんとつ町をつくりました。ディズニーランドみたいなのじゃなくて、生活圏内にバーンとつくっちゃって」と振り返る。
さらに、作品の届け方についての話題になると、作品に感銘を受けても鑑賞料金の1800円までしか払えないことを指摘。「批判されたのですが、これからもやっていこうと思う」こととして、「映画 えんとつ町のプペル」では脚本を事前に販売したことや、作品を見たい団体と見せたい人を募集してマッチングさせた施策などを語り、「掘り下げるべきはここだなと思っていて、その作品に5万円払いたい人には受け皿を用意する。映画をギフト化していかないと、厳しいかなと思う」と危機感を募らせる。
本作を英語で制作した清水監督から、海外のマーケットに向けた作品作りについて聞かれると「日本は国内向けに作っても食っていけるという状態でずっといましたが、いよいよというところにきている。テレビをつけると地上波以外にも配信の選択肢があって、例えばNetflixで『愛の不時着』を選んだら、韓国ドラマとテレビ局のドラマが同じ商品棚に並んでいることになる。明らかに制作費がかかっている、グローバルな作品を見てしまうと戻れないなんてこともあるので、世界を狙わず生き残る道なんてないんじゃないかって思います」と熱弁していた。