片渕須直監督が絶賛! 難民となった画家の激動の人生を描くカンヌ選出作「ジュゼップ 戦場の画家」8月13日公開
2021年6月1日 12:00
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「この世界の片隅に」の片渕須直監督が絶賛した、第73回カンヌ国際映画祭のオフィシャルセレクション作品「ジュゼップ」(原題)が、「ジュゼップ 戦場の画家」の邦題で、8月13日に公開されることが決定。1939年にスペイン内戦から逃れ、避難先のフランスの強制収容所で難民となった実在の画家ジュゼップ・バルトリが、激動の時代を生き抜くさまを描いた。
39年2月、スペイン内戦の戦火を逃れた大勢の難民が、南フランスに押し寄せる。フランス政府によって強制収容所に入れられた難民たちは、劣悪な環境で飢えや病気に苦しみ、監視役のフランス人憲兵たちから虐待され、人間の尊厳を踏みにじられていた。そのなかに、粗末な小屋の壁や地面に黙々と絵を描くジュゼップという画家がいた。新米の憲兵セルジュは先輩憲兵たちの目を盗み、彼に紙と鉛筆を与え、ふたりの間にはいつしか有刺鉄線を越えた友情が芽生える。セルジュはジュゼップがスペイン脱出の際に離ればなれになった婚約者がいたことを知り、再会を夢見る切なる思いに触れ、ともに彼女を探そうとする。
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本作は、フランス版アカデミー賞として知られる2021年のセザール賞で長編アニメーション賞を獲得。また第8回東京アニメアワードフェスティバルで長編コンペティション部門のグランプリと東京都知事賞をダブル受賞した。審査員を務めた片渕監督は「時の流れの向こうに残してきた人々。時はどこから来てどこへ流れてゆくのか。それは何かを浄化してくれるのか。それとも、苦しみを苦しさとして残したまま漂うのか。ジュゼップならどう答えてくれるだろう?」とコメントを寄せている。また米批評家サイト「Rotten Tomatoes」では、満足度100%(5月31日時点)という驚異のスコアを記録している。
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あわせてお披露目された場面写真には、強制収容所でペンを握り続け、スケッチをするジュゼップを活写。さらにジュゼップがフランスからメキシコへの亡命後に出会う女性画家フリーダ・カーロ、孫ヴァランタンと話す老いたセルジュ、いくつになっても筆をとるジュゼップなど、激動の時代を乗り越えた画家の人生が鮮やかに切り取られている。さらに、ジュゼップの力強いスケッチが、アニメと融合している圧巻のシーンも確認できる。
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メガホンをとるのは、フランスの全国紙「ル・モンド」などのイラストレーターとして活躍してきたオーレル。ジュゼップが収容所で記した鮮烈なスケッチに触発され、10年の歳月を費やして本作を完成させ、長編アニメ監督デビューを飾った。「マルセイユの恋」「キリマンジャロの雪」で知られるジャン=ルイ・ミレシが脚本を担い、「戦場でワルツを」のセルジュ・ラルーが製作を務めた。
「ジュゼップ 戦場の画家」は、8月13日に新宿武蔵野館ほか全国で順次公開。
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