萩原みのりが全身全霊をかけて演じきった“極限の人間ドラマ” 「成れの果て」製作決定
2021年4月29日 12:00
萩原みのりが「お嬢ちゃん」以来3年ぶりに単独主演を務める映画「成れの果て」の製作が決定。柊瑠美、木口健太、秋山ゆずき、後藤剛範が共演し、「gift」「恐怖人形」などを手掛けた宮岡太郎が監督を務めることが判明し、撮りおろしスチール、特報もお披露目された。
本作は、2020年以降の出演映画は10本を数える萩原が、全身全霊をかけて演じきった“極限の人間ドラマ”。8年前のある事件によって心に傷を負い、上京した小夜(萩原)。その事件に関わった男性が自分の姉と婚約したことを知り、居ても立ってもいられず帰郷。彼女の過激な行動と言動は、周囲の人々をも巻き込み、それぞれの隠された人間性を抉り出してゆく。
原作は、劇作家、映像作家として活躍するマキタカズオミ主宰の劇団「elePHANTMoon」が、2009年に上演した同名戯曲。出演者の鬼気迫る演技と巧みなシナリオが評判を呼び、同年のサンモールスタジオ最優秀脚本賞を受賞している。
「成れの果て」の完成および、2021年後半の劇場公開を目標としたクラウドファンディングを実施。クラウドファンディングプラットフォーム「MotionGallery」(https://motion-gallery.net/projects/narehate)にて、本日から支援を募っている。萩原をはじめとする俳優陣のスペシャルインタビュー動画、エンドロールへのクレジット掲載、メイキング動画、完成披露試写会への招待、舞台版の台本PDFなど、さまざまなリターン(特典)を用意している。
キャスト、宮岡監督のコメントは、以下の通り。
このお話を最初にいただいた時、正直お受けする方がいいのかとても悩みました。わたしは最後に小夜がとる選択が理解できず、小夜の苦しさをきちんと共に感じることができる自信がありませんでした。
ですが、とにかく小夜を守りたくて、小夜を守らなきゃいけない気がして、挑戦させていただくことにしました。
想像したよりも遥かに苦しく、本当にこれが正しかったのか、今のわたしにもまだ分からないけど、わたしなりに必死に彼女を守り抜いたつもりです。ぜひ劇場で観ていただけると嬉しいです。
最初にこの役のお話をいただいた時、とんでもない役だなあと思いました。
でも、恐る恐る台本を読み進めていくと、そこにいたあすみという役は、孤独で、幸せになりたくて、ただただ生きていく為に必死にもがいている女性でした。
この物語に出てくる登場人物たちは皆醜い姿を見せながらも必死に生きています。
その生きようとするパワーを観て、感じていただけたら嬉しいです。
僕自身に出来る今のすべてを注ぎ込みました。
僕に出来ることは役を裁くことではありません。
役を演じること、そして、この物語を1人でも多くの方に届けることです。監督のこの作品に対する想い。原作のマキタさんのこの作品に対する想い。すべてを背負って駆け抜けた日々でした。
善悪の判断はこの物語をご覧頂く方々、1人1人の心の中にのみ存在していると思います。どうか1人でも多くの方に、この作品がこの世に生まれてよかったと思ってもらえるような、そんな作品になることを願っております。
宮岡監督からお話を頂いた時、「秋山さんの声で、いっぱいしゃべり続けてもうやめて! って思うようなシーンにしたい」と言って頂いたので、そこを存分に愉しみながら臨ませて頂きました。
大福娘のこし餡担当という私自身初めての役柄で宮岡組初参加作品、どうか一人でも多くの方に見て頂けますように。
作家はエレファントムーンのマキタさん。監督は宮岡さん。この二人の世界観は皆さんの想像より奇妙で人間っぽいものになってるんじゃないでしょうか。
かつて本作を舞台で観劇したその瞬間から、登場人物たちが抱えたコンプレックスがぶつかり合う熱量に心震わされ、いつか映画にしてみたいと考えてきました。今回、これ以上無い最高のキャスト・スタッフに囲まれてクランクインすることができ、その芝居のエネルギーは自分の想像をも遥かに超えたものになりました。そこには、苦しみながらも必死に生きてゆこうとする生々しい人間たちがいました。
この壮絶で愛おしいヒューマンドラマを、一人でも多くの観客の方にお届けしたいです。