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大友啓史監督が語る「るろうに剣心」での絆 第1作で抜てきした佐藤健と「心中するつもりでした」

2021年4月2日 20:12

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大友啓史監督
大友啓史監督

和月伸宏の人気コミックを佐藤健主演で実写映画化した大ヒット作「るろうに剣心」シリーズ10周年記念プロジェクトの一環として、4月2日に新宿ピカデリーで「シリーズ過去作一挙上映記念!パート1&最新作『るろうに剣心 最終章 The Final』有料試写会付き大友監督トークショー」が実施され、上映の合間にシリーズすべてのメガホンを取った大友啓史監督によるトークショーが行われた。

2014年の「るろうに剣心 伝説の最期編」の公開以降、リバイバル上映が行われなかった「るろうに剣心」シリーズだが、このたび“最終章”が公開されることを記念して、過去作「るろうに剣心」「るろうに剣心 京都大火編」「るろうに剣心 伝説の最期編」という3作品を週替わりで上映することが決定。その初日となった4月2日には、シリーズの原点となる第1作と、最終章となる「るろうに剣心 最終章 The Final」の一挙上映が実現。公開前に「The Final」が上映されるのはこの日、一夜限りという貴重な機会となった。

ステージに登壇した大友監督は、満席となった場内を見渡し、「みんながマスクしている画がすごい。シュールだな」と驚いた様子を見せつつも、「舞台に立つということよりも、皆さんに見ていただけるということで本当に緊張していて。皆さんがどういう感想を持って受け止めてくださるのか、ドキドキしていますが、こういうコンディションの中来てくださったことに感謝しています」と挨拶。

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10年という時を超え、いよいよシリーズ完結を迎える「るろうに剣心」シリーズ。「スタートした時はフリーになって1作目。とにかく1作目をいい形で着地させることしか考えていなかったので、先のことは考えていなかった」という大友監督は、「今でこそ、佐藤健くんは佐藤健くんですが、あの時は抜てきでしたからね。22歳の若者と心中するつもりでした。あの時は若かったので、ひとりでも多くの人に見ていただくために宣伝も含めて走り回っていました。その結果が続編を撮ることにつながって。そして最後の作品を撮るにあたり、ビッグなプロジェクトになった。平凡な言葉になりますが、皆さんが応援してくれたからこういうことになったと思っています」と感謝の思いを述べた。

そしてシリーズを通して、主要なキャスト、スタッフと一緒に作品作りに向き合えたことが大きかったと語る大友監督。「映画は集団芸術ですから。10年の積み重ねがあるので、一本ごとに説明する必要も無く。みんな僕がどういう映像を求めているのかが共有できています。健くんが久しぶりに衣装を着た姿を見たときも、僕らは興奮しましたからね。それが健くんの求心力だった」と振り返ると、「健くんとあえて何かを話したということなかった。お互いに分かっている感じなので。チームで10年間やってきて、みんな走る方向が分かっているので、今回はやりきれたんじゃないかなと。胸を張る作品をお届けできたんじゃないかなと思います」という大友監督。それはシリーズ全作の主題歌を手がけてきたONE OK ROCKに対しても同じ思いだったそうで、「大切なパートナーだったので、一緒に走ることができて幸せでしたね」と晴れやかな顔を見せた。

「前回の完成披露試写会の時に、5000人と一緒に観たという記憶があって。(最終章公開前に)1回でもお客さんが見られる機会がないのかとお願いして、こういう形になりました」と明かした大友監督。シリーズ最終章は「10年間のすべてを注ぎ込んだ。『るろうに剣心』らしいエンターテインメント、お祭りとなっている」といい、あらためて「今回ほど言いたいことがつのっている映画はないですね」とかみ締めている様子。そして最後に「映画って非日常なんです。撮影の日々が7カ月続きました。スタッフ何百人で集団で暮らして、撮影現場で格闘してきたので、その中で自然と積み重なったものがあふれ出てくるんです。今回は最後なので、サプライズ演出を映画に仕込んでいます。そこはSNSなどでしゃべらないようにして、かみ締めて見ていただきたいですね」と呼びかけた。

るろうに剣心 最終章 The Final」は4月23日公開、「るろうに剣心 最終章 The Beginning」は6月4日公開。


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