池松壮亮×石井裕也監督「アジアの天使」公開日は7月2日! ビジュアル&場面写真披露
2021年3月10日 13:00
石井監督と池松が韓国へ初進出を果たした本作には、オダギリジョー、「金子文子と朴烈(パクヨル)」で知られる実力派女優チェ・ヒソが参加。95%以上のキャスト、スタッフが韓国チームであり、ロケ地はすべて韓国という意欲作となっており、第16回大阪アジアン映画祭のクロージング作品として3月14日、ワールドプレミア上映されることになっている。
物語は、病気で妻を亡くした青木剛(池松)が、8歳のひとり息子・学とともに逃げるように日本を去り、疎遠になっていた兄(オダギリ)が住むソウルに渡ることから始まる。兄は「韓国で仕事がある」と話していたが、実際はその日暮らしの貧しい生活で、想像していたものとは違った。剛はほとんど韓国語も話せないなか、怪しい化粧品の輸入販売を手伝う羽目に。一方、タレント活動を行っているが、市場のステージで歌う仕事しか与えられないチェ・ソル(チェ・ヒソ)は、所属事務所の社長と関係を持ちながら、うまくいかない仕事や兄妹との関係に頭を悩ませていた。やがて、どん底に落ちた2つの家族が運命をともにし、ある奇跡が訪れる。
今回の情報解禁に伴い、池松、オダギリ、チェ・ヒソがコメントを発表している。
池松「日本と韓国のスタッフが一緒に映画を撮るにあたり、韓国の皆さんは本当に温かく僕たちを迎えてくれて、日韓の関係性がこの映画でより良い作用が生まれればと思います。そして、世界中の人たちが家族と会えなかったり、心の距離も離れてしまった今こそ、この映画を公開できることの意味がすごくあるのではと思っています」
オダギリ「この映画はいくつもの困難を越えて完成しました。石井監督はいつも、何かに挑戦し、闘う姿勢を崩しませんが、今回はいつも以上に苦しんだのではないかと思います。世の中の困難を乗り越えた向こうに、朝日なのか夕日なのか、希望の光のような映画を観たいと思いませんか?」
チェ・ヒソ「石井監督は『この映画には国籍がない』と言っていました。この映画は国境を越えて痛みを共有する2つの家族の物語です。そして今、私たちはコロナの苦痛を共有していますので、すべての人にとってタイムリーな家族の映画になると思います」
なお、釜山国際映画祭(BIFF)が主催した「アンニョンプロジェクト」(アンニョン:韓国語では「こんにちは」の他、安否を問う意味がある)では、池松、オダギリ、チェ・ヒソのオンライントークを1月に実施。同プロジェクトは、映画の制作中止や撮影延期、公開延期などが続くなか、この時代を共に過ごしている他国の映画人が元気に過ごしているか安否を確認し合うコンセプト。オンラインで同時代を生きる映画人同士がつながり、お互いの悩み事や日常生活の変化について気軽に話してみようという趣旨の企画となっている。アーカイブ映像は、釜山国際映画祭の公式Youtube(https://youtu.be/CJudkH-Xhys)で視聴できる。
「アジアの天使」は、7月2日から東京・テアトル新宿ほか全国公開。
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