「ゴッドファーザー」の舞台裏を描く新作 コッポラ監督役はオスカー・アイザック
2020年10月7日 20:00
巨匠フランシス・フォード・コッポラが監督した映画史に残る傑作「ゴッドファーザー」(1972)。その舞台裏を描く新作映画が製作されると、米Deadlineが報じた。
新作「Francis and The Godfather(原題)」は、「レインマン」のバリー・レビンソンが監督を務め、コッポラ監督役をオスカー・アイザックが演じる。また、「ゴッドファーザー」を製作・配給した当時の米パラマウント・ピクチャーズの製作責任者ロバート・エバンス役をジェイク・ギレンホールが演じる。
「Francis and The Godfather(原題)」は脚本家アンドリュー・ファロッテが執筆し、ブラックリスト(製作前の優秀脚本リスト)に選出された作品。エコー・レイク・エンターテインメントのマイク・マーカス、ダグ・マンコフ、アンドリュー・スポールディング、ケビン・チューレン、ジョン・レビン、ボルチモア・ピクチャーズのジェイソン・ソスノフがプロデュースする。
「ゴッドファーザー」は、第2次世界大戦直後のアメリカを舞台にイタリア系移民のマフィア一族の内幕を描いたマリオ・プーゾのベストセラー小説を、当時31歳のコッポラが映画化した壮大なファミリードラマ。当初は原作者のプーゾが映画の脚本も担当し、設定を現代のカンザスシティに置き換えて執筆していたが、コッポラは原作の時代と舞台をそのまま踏襲するため莫大な費用のかかるニューヨークのセットを作るよう、ヒット作に恵まれず金銭苦だったパラマウントのエバンスに求めた。また、コッポラはマーロン・ブランドやアル・パチーノの起用をめぐってもエバンスと争うなど、製作過程で様々な軋轢があった。「ゴッドファーザー」は1972年度のアカデミー賞で作品賞、ブランドが主演男優賞、プーゾとコッポラが脚色賞を受賞したが、ブランドもプーゾも授賞式を欠席した。
なお、「ゴッドファーザー」製作背景を描くオリジナルドラマ「The Offer(原題)」の企画も進行中だ。10話構成のリミテッドシリーズとなる同作は、「ゴッドファーザー」のプロデュースを手がけオスカーを受賞したアルバート・S・ラディの体験に焦点を当てるとのことで、新プラットフォーム「パラマウント+」で配信される。
なお、コッポラ本人は現在、「ゴッドファーザーPARTIII」のディレクターズ・カット版に着手している。