眠っている間に魂が抜け出し、オオカミに…!? 「ウルフウォーカー」神秘的な世界観とらえた特報
2020年9月24日 12:00
[映画.com ニュース]製作した長編作品全てがアカデミー賞ノミネートを果たしたアニメーションスタジオ「カートゥーン・サルーン」の新作「ウルフウォーカー」の特報と新場面写真がお披露目された。中世からアイルランド・キルケニーで密かに伝えられてきた伝説であり、眠ると魂が抜け出しオオカミになるという“ウルフウォーカー”の物語。映像には生命への限りなく優しい眼差しがとらえた、神秘的な世界観の一端が切り取られている。
アイルランドの歴史や神話を題材に、創造性あふれる作品世界を色彩豊かな2Dアニメーションで描き出してきた「カートゥーン・サルーン」。「ウルフウォーカー」は、「ブレンダンとケルズの秘密」「ソング・オブ・ザ・シー 海のうた」に続く“ケルト3部作”の完結編となっている。過去2作品を手掛けたトム・ムーア監督と、同2作でアートディレクターを務めたロス・スチュワート監督がメガホンをとった。
物語の舞台は、中世アイルランドの町キルケニー。イングランドからオオカミ退治のためにやって来たハンターを父に持つ少女ロビンは、森の中で“ウルフウォーカー”のメーヴと友達になる。人間とオオカミがひとつの体に共存し、魔法の力で傷を癒すヒーラーでもあるメーヴ。ロビンが彼女と交わした約束は、図らずも父を窮地に陥れるものだったが、ロビンは勇気を持って信じる道を進もうとする。
特報は、ロビンとメーヴの出会いのシーンで幕を開ける。最初はオオカミやメーヴに恐怖心を抱いていたロビンだったが、すぐに打ち解け、夢中になって遊ぶさまが映し出される。カラフルで美しい森、中世の街並みが活写され、オオカミに姿が変わっていくかのような幻想的なシーンと重なるように、「狼になれ!」という意味深な言葉が響いている。さらに場面写真では、劇中に登場する、同スタジオ史上最多のキャラクターたちの姿が確認できる。
第45回トロント国際映画祭でプレミア上映された本作。海外メディアからは「オスカーノミネート確実」(アイリッシュ・タイムズ)、「後世に残る素晴らしい作品」(バラエティ)、「愛すべき三部作の最終章。すでに古典の風格」(スクリーン・インターナショナル)など、絶賛の声が寄せられた。
「ウルフウォーカー」は、10月30日から東京・YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開。
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