映画.comでできることを探す
作品を探す
映画館・スケジュールを探す
最新のニュースを見る
ランキングを見る
映画の知識を深める
映画レビューを見る
プレゼントに応募する
最新のアニメ情報をチェック
その他情報をチェック

フォローして最新情報を受け取ろう

検索

グザビエ・ドラン、新作「マティアス&マキシム」で体現した純粋なロマンス 俳優としての自身を語る

2020年9月24日 17:00

リンクをコピーしました。
子役からキャリアをスタートしたグザビエ・ドラン
子役からキャリアをスタートしたグザビエ・ドラン

2019年、第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出された、グザビエ・ドラン監督の新作「マティアス&マキシム」公開される。世界的に大ヒットしたルカ・グァダニーノ監督作「君の名前で僕を呼んで」に感銘を受けたドラン監督は、今作で「セクシャリティではなく純粋なロマンス」を描いたと公言。ある出来事をきっかけに沸き起こった恋心の抜けない棘のような痛み、そして甘美な喜びを自らの演技で体現し、スクリーンに焼き付けたドラン監督に話を聞いた。

――別のインタビューで「マキシムの顔の痣は、僕の心にある傷のようなもの」と仰っていました。友情に支えられ、そして恋に苦悩するマキシムを演じた役者としてのご自身をどのように評価されますか?

俳優としての自分が大好きな日もあれば、本当に嫌いな日もある。僕は自分の演技を客観的に嫌ったり受け入れたり褒めたりできるタイプ。自分がどう見えているか、ライトがそう当たっているか、立ち位置は、とか常に気になる。演技しているときについ忘れそうになるけど、常に自分の周りを把握してなくちゃならない。フィルムで撮影したからデジタルの時のようなモニターがあるわけではなかったけれど、今回は常にフレームや立ち位置を意識しながら演技することができたと思う。

演技をしていて、全く予想外で自由になる瞬間は、共演している相手の出方が全く見えない時。それ以外は、演技していても監督として計算しながらコントロールしているから、そんなに難しいことではない。難しいのは、自分の内面を見せる、弱い部分を演じる時。泣いたり感動したりというのを演技することは大変だけれども、それでも少しずつ慣れてきたと思う。ただ、そこまでエモーショナルな場所に気持ちを持っていくのはいまだに難しいけれど。でも演技は大好きだし、監督と俳優を同時にやることはそんなに苦ではなく、他の監督のために演技に集中することも好きなんです。

画像2(C)2019 9375-5809 QUEBEC INC a subsidiary of SONS OF MANUAL
――今作では、カナダ独特の言語を活かしたセリフも印象的です。とりわけ、共依存的な関係の母親との会話について、彼女の話す言葉について教えてください。

映画の舞台となっているケベックで英語を流暢に喋るということは、若い時からずっと英語をメインに話すアングロフォンと共存してきたか、学校で英語を学んだかによる、と僕は考えます。そういう意味で、マキシムの母親が全く英語を喋れない、そして彼女のフランス語があまりにも酷いのは彼女の生い立ちを表わしています。

――撮影方法や音楽の使い方など、今作でも新しい表現に挑戦されていますね。

新しいことへの挑戦は、本当に大変だと思う。僕の映画は、僕にとっては、テーマが同じだからといって毎回同じことの繰り返しというわけではない。撮影の仕方、脚本の書き方、物事の選び方、僕は毎回新たな事を試しているという自覚があります。でも今は、もっとジャンルを拡げていけたらと考えています。

――今作もカンヌ映画祭のコンペ部門に入選しました。「若き天才」などと呼ばれることに、プレッシャーを感じることはありますか?

みんな僕のことを「若き天才」と呼ぶのを好むは理解できるけど、僕は天才でもなんでもない、ただの人間として、自分の仕事に対して、それをどう感じているかに正直なだけなんだ。でもそういうことを言うと、うぬぼれているとか野心的だとか言われることも分かっているけれど、そうではない。僕はたまたま自分のやりたいこと、好きなこと、嫌いなことに対して明瞭に分かっているだけなんだ。

――コロナ禍で何か新しいアイディアなどが生まれましたか?

いくつかアイデアはあるよ、うん。細かくは言えないけれど。ただ、今まで以上に数カ月先を見据えて物事をプランニングするということが難しくなってくると思うね。

グザビエ・ドラン の関連作を観る


Amazonで関連商品を見る

関連ニュース

映画.com注目特集をチェック

関連コンテンツをチェック

シネマ映画.comで今すぐ見る

aftersun アフターサン

aftersun アフターサン NEW

父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。

HOW TO HAVE SEX

HOW TO HAVE SEX NEW

ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。

愛のぬくもり

愛のぬくもり NEW

「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。

卍 リバース

卍 リバース NEW

文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。

痴人の愛 リバース

痴人の愛 リバース NEW

奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。

セルビアンフィルム 4Kリマスター完全版

セルビアンフィルム 4Kリマスター完全版 NEW

内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。

おすすめ情報

映画ニュースアクセスランキング

映画ニュースアクセスランキングをもっと見る

シネマ映画.comで今すぐ見る

他配信中作品を見る