“心を可視化する機械”に揺れる男女3人の物語 「メカニカル・テレパシー」予告編先行入手
2020年9月12日 14:00

[映画.com ニュース]“心を可視化する機械”をめぐる男女3人の物語「メカニカル・テレパシー」の予告編と新場面写真を、映画.comが先行入手した。映像には、事故で意識を失った夫・三島草一の心を可視化しようとする妻・碧、そして碧に惹かれる男・真崎トオルの揺れる思いが映し出されている。
2004年から大阪を拠点に、映像制作者の人材発掘を行っている「シネアスト・オーガニゼーション大阪(CO2)」の第13回助成作品。ある大学の研究室で行われていた“心を可視化する機械”の実験中に起きた事故により、開発者の草一が意識不明になってしまう。共同研究者で妻の碧は、夫の心の可視化を試みていた。成果が出ない開発を疎ましく思う大学側は、機械の調査という名目で真崎を研究室に送りこむ。そして実験は成功し、遂に草一の心が現れる。
碧を手に入れたいという欲望を抱きながらも、相手の幸せを考え続ける真崎。自分が見ているものが草一の本当の心なのか、己の願望が反映されたものなのか確信が持てないまま、研究に執着する碧。目覚めることのない自分を思い続ける妻への、別れの言葉を見つけられずにいる草一。報われない、届かないと分かっていても生まれてしまった感情や心に、行き場はあるのだろうか。心の中で祈りのように思うことが、いつかどこかで他人に届くことはあるのだろうか――。「もしも心を可視化できたら?」という着想からSF要素と恋愛感情を掛け合わせ、観客の認識を静かに揺らす、不思議な“心”にまつわる物語を紡ぐ。
「第12回大阪アジアン映画祭」インディ・フォーラム部門、アメリカの「The Philip K Dick Science Fiction Film Festival」で正式上映され、日本芸術センターの「第10回映像グランプリ」で優秀映画賞を受賞した五十嵐皓子監督作。吉田龍一が真崎、白河奈々未が碧、伊吹葵が真崎に思いを寄せるアスミ、元「宝塚歌劇団」の青山雪菜が大学理事長、石田清志郎が同僚・水沢を演じた。
「ハッピーアワー」「菊とギロチン」に出演し、草一に扮した申芳夫は、「草一という役をいただいた時『人のありようの変化を描くのが劇映画のひとつの要素とするなら、彼はそこから少し外れた立場なのかも』と、考えてしまった気がします。草一は色んな意味で、囚われている、留まり漂っている、それは誰でもあって誰でもない。でも、改めて考えてみると人は皆そういった部分があるのかもしれません」と考えをめぐらせる。さらに「『わたし』の目に映る『大事なあの人』も、どんなにわかり合っているつもりでもやはり『わたし』ではなく『他者』なのです。さらに、どうやら『わたしの中』にも『他者』が存在しているのが人間なのかもしれません。そうなると何が本当で何が本当ではないのでしょう。そもそも僕たちは色んな事柄に『本当だ。本当ではない』と、簡単な断言をしてしまっていいのでしょうか」と問いかけた。
「メカニカル・テレパシー」は、10月9日からアップリンク渋谷ほか全国順次公開。
(C)Akiko Igarashi
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