ポン・ジュノ監督「殺人の追憶」のモチーフとなった連続殺人事件、34年に及ぶ捜査に終止符

2020年7月3日 17:30

「殺人の追憶」
「殺人の追憶」

[映画.com ニュース]ポン・ジュノ監督作「殺人の追憶」のモチーフとなった“華城連続殺人事件”の捜査結果が7月2日、韓国の京畿道警察庁によって正式発表されたと、韓国のメディアが一斉に報じている。この結果、34年に及ぶ捜査に終止符が打たれることになった。

1986~91年に発生し、10~70代までの女性10人が強姦・殺害された“華城連続殺人事件”。03年に発表された「殺人の追憶」は、同事件を題材にした戯曲を原作とした作品だ。警察は、19年9月、最新のDNA鑑定を駆使した捜査によって、刑務所に収監されていたイ・チュンジェを犯人として特定。その後、計14人の女性を強姦し、殺害していたことが発覚している。さらに、イ・チュンジェは14件の殺人に加え、34件の強盗・強姦事件を犯したと主張。この34件の事案については、被害者の捜査協力の拒否や証拠不十分を理由に、9件の立証に留まっている。

“捜査の失敗”を認め、公開謝罪を行った京畿南地方警察庁長官
“捜査の失敗”を認め、公開謝罪を行った京畿南地方警察庁長官

イ・チュンジェは、94年1月に妻の妹を強姦・殺害した罪で無期懲役に。収監中にも同様の事件が起きていたため、“華城連続殺人事件”との関連性を疑われずに刑が確定した。“華城連続殺人事件”に関しては、既に時効が成立しているため、罪には問えないようだ。

韓国警察は“華城連続殺人事件”を解決するために、205万人の警察官を配備。2万1280人が捜査対象となり、容疑者となったのは3000人。そのなかには自白強要の拷問に耐え切れず自殺してしまった者、冤罪で投獄されてしまった者もいた。また、警察官のなかにも、長年の捜査活動によるストレスに耐え切れず、体調を崩して亡くなった者も。京畿南地方警察庁長官は、この事実を重く受け止め、長期間にわたり犯人を特定できなかった“捜査の失敗”を認め、“無実の被害者”に対して公開謝罪を行った。

イ・チュンジェ
イ・チュンジェ

映画.comでは、19年11月下旬、「パラサイト 半地下の家族」のプロモーションで来日を果たしたポン監督にインタビューを実施した。その際に“華城連続殺人事件”の進展について、コメントを求めている。最後に、その発言を再掲しておきたい。

ポン監督「犯人の顔写真が公開された時は、妙な気持ちでした。『殺人の追憶』を準備している時から、犯人の顔を見てみたいと思っていたんですが、きっと“永遠に見ることはできない”だろうと思っていたんです。まさか、こんな日がくるとは思ってもいませんでした。犯人として特定された人物は、二十数年間、刑務所に入っていました。ところが、囚人たちのDNAをデータベース化するということになり、その作業の際に犯行が明らかになったんです。同じ刑務所に収監されていた人の話を聞いたところ、犯人は『殺人の追憶』を鑑賞していたようなんです。『(刑務所内の)テレビで放送されているのを見ていた』と言っていましたね」

(映画.com速報)

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