【映画評論「ソニック・ザ・ムービー」】爽快感抜群の爆速アドベンチャー
2020年6月20日 15:00

[映画.com ニュース] 速さ、というのはそれだけで魅力である。小学校低学年までは足が速いだけでクラスのヒーローになれるし、オリンピックの花形種目は100メートル走だ。「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」というゲームは、そのスピードという単純な魅力を極限まで追求した画期的なゲームだった。
だが、ソニックというキャラクターの魅力はスピードだけではない。イカした赤いスニーカーを履く青いハリネズミは、ちょっと生意気で、かわいくて、クール。本作は、そんなオリジナルの魅力を見事に映画に脚色してみせた。
映画のソニックは上記のような特徴に、さみしがり屋という要素が加わった。異星人として10年孤独に暮らして自慢の速度で一人遊びはお手の物。でも、いたずら好きで、人懐っこい。そんなところがどうにも庇護欲をそそられる。ジェームズ・マースデン演じるトムが大迷惑を被りながらも世話を焼いてしまうのも納得だ。
ゲームのシンプルな魅力を活かすために、物語も徹底してシンプルだ。ゲームでもお馴染みのリングを落としてしまい、はるばるモンタナの田舎町からサンフランシスコへ拾いに行く。その道中を、やはりゲームでお馴染みの悪役、エッグマンことドクター・ロボトニックが妨害する。さらには万里の長城やピラミッドなど、世界中を超音速で駆け抜け、全編に爽快感をみなぎらせる。
ロボトニックを演じるジム・キャリーの怪演も素晴らしい。「エース・ベンチュラ」や「マスク」の頃を彷彿とさせるテンションで、よく回る口とグニャグニャと変化する表情筋の柔らかさを生かし、水を得た魚のようにマッドサイエンティストを嬉々として演じている。演技派としても高く評価されるようになったが、彼本来の唯一無二のコメディセンスを本作ではいかんなく発揮している。ソロのダンスシーンは本作で最もエキサイティングなシーンと言っていい。
痛快で爽快。鑑賞中、世の中の暗いニュースを忘れることができた。娯楽映画はこうあってほしい。
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

“最高&最幸”の一作!
【過去最高の評価!最も泣いた!】ありがとう、そして…さようなら!? 結末は絶対に観て…!
提供:キノフィルムズ

“ハリポタファン”に熱烈に推したい
【夢のような空間がここにある】GWにぜひ堪能してほしい特別な体験【忖度なし正直レビュー】
提供:ワーナー ブラザース スタジオ ジャパン

たべっ子どうぶつ THE MOVIE
【裏切りすんごい】キッズ向けとナメてたら…全然“甘くなかった”!!嘘やろ、こんな…ええんか…?
提供:クロックワークス、TBSテレビ

地上波では絶対ムリな超過激作
【超暴力的・コンプラガン無視!】狂キャラが常軌を逸した大暴れ!!【敵の事務所にロケットランチャー】
提供:DMM TV

マインクラフト ザ・ムービー
【予想の5倍面白かった】そして、この映画で人生がレベルアップする【息つく間もない“楽しさ”連続】
提供:ワーナー・ブラザース映画

サメ!ゾンビ!ガメラ!
【狂った名作・怪作が無料大量放送】人類終了のお知らせ! ありがとう“GWの夜”が決まった
提供:BS12

なんだこの強烈に面白そうな映画は!?!?
【尋常じゃなく面白そうな6つの魅力】予告だけで「めちゃくちゃ良さそう」が湧き上がる…観なければ!
提供:ディズニー